晴天の霹靂

びっくりしました

読書

『指輪物語』の改訂版が出ていた

『ロード・オブ・ザ・リング』のIMAX上映を見に行くのに平行して原作の『指輪物語』も読んでおります。 映画は第二部『二つの塔』の公開を見終わったところですが、小説は第一部『旅の仲間』を読み終わったところ。 新版 指輪物語〈1〉旅の仲間 上1 (評論社…

繰り返す季節と誰かの生活を散歩する

お手洗いにかけてあるカレンダーが傾いているのを見て、さては今年も日めくりが軽くなる季節になったのだと実感した。 愛用の俳句日めくりによると、今日は子規忌である。 新日本カレンダー 2023年 カレンダー 日めくり 俳句の NK8813 新日本カレンダー Amaz…

『東京の生活史』~寝転がって読めなくて持ち運びにもむいてない本はいつ読むのであったか

文房具を探しに近所の大型書店に行くと、三連休のせいか、やけに子どもが多くて賑やかだ。 レジンキットの工作コーナーを見て、レターセットのコーナーでシールを選んで、何の変哲もないセロハンテープを買って。 さてそれから、いざ本の売り場。 「なるほど…

『悪魔くん』を読むか『パンとサーカス』を読むか

私の大好きな番組『100分で名著』の水木しげる回が大変面白かったんです。 私が子どものころは「漫画なんか読んでると馬鹿になる」の空気がまだあったので、水木サン風に言うところの「クソ真面目な凡人」を鉢巻巻いてまっしぐら目指してた私は、たいして漫…

『恐竜大紀行』~湿っぽい恐竜もいいもんだ

『ジュラシック・ワールド』の新作を観てきて、恐竜以外のシーンはほぼどうでもよかったけど、恐竜がたくさん出て来るシーンはこの歳になっても意味もなく「良い!」ことに感激した夏。 こちらの理解を超える規模で何かがでっかいってありがたいことですね。…

『雑巾がけ-小沢一郎という試練-』~アタシも強くなってやる

ひとりで開催「参院選読書週間」、次は何を読もうかと選挙区の候補者の著作など検索していると、非常に興味深いものに気づいてしまった。 雑巾がけ―小沢一郎という試練―(新潮新書) 作者:石川知裕 新潮社 Amazon 小沢一郎の陸山会事件で有罪判決を受けて公…

参院選読書~むしろ読まない方の数冊

私の選挙区では公報の到着が結構遅く公示後一週間くらい経ってやっと手元に来た。 届く前から薄々気づいてはいたのだけど、開いて思ったのは 「なんか怖っ!」 あと一歩でヘイトスピーチ、くらいのスローガンを上げているところが複数あったり、全然知らなか…

参院選読書『国対委員長』 ~ハーゲンダッツvsガリガリ君

参院選ですねえ。 2021年の衆院選のときは、私の選挙区は候補者三人だったので 「全候補者の街頭演説聞きに行ってやるっ」 と心に決め、毎日SNSを見張って、「明日5時から〇〇スーパーの前」なんていう情報を細かく拾っては自転車走らせて演説聞いて回ったも…

スワンの結婚、朝顔の一日目

プランターを覗き込んだら、今年最初の小さな芽がひとつ出ている。 朝顔の種を撒いたプランターなんだから朝顔の芽なのだろうとは思うが、昨シーズン面白がって雑にばらまいた果物か野菜の種である可能性も否めない。 しかし、去年見た朝顔の芽もこんなふう…

雪柳、黒猫、7年間なかなか寝ないマン

隣家に立派な桜の木があり、連休の訪れとともに今年も見事に咲いたものが、またたく間に終わってしまった。 「咲くも散るもあっという間だな」 と思って見下ろすと、今日は桜の隣に目も疑うほどの雪柳が花盛りになっている。 そうだった。桜の隣のあの目立た…

失われかねない時を求めて ~日々、読みたい本もたくさんある中ですが

驚くほど世界がカーネーションだらけになっている週末である。 「母の日って何を贈ったらいいんだろう」 とカーネーションを横目に、一緒にいた友人に聞かれた。 「よく知らないけど我々より上の世代はハズキルーペとか興味津々らしいよ」 というざっくりし…

『ジュリアン・バトラーの真実の生涯』 ~春だからってこんなにおもしろいはずがない

桜満開のうららかな午後、花屋の前を通りかかったら色とりどりのカーネーションがたくさん並んで賑々しい。 家にあるささやかな花束の彩りに少し、と手にとってみるとずいぶんと小さな束であるのに驚いた。 一本ずつのバラ売りで250円。 そうか、そろそろ母…

『異形の愛』~ちゃんちゃらおかしいほどのフツウが見る春の夢

夢といえば誰にとってもおなじみの、汚れたトイレの夢をこのところ立て続けに見る。 思うにワクチンの副反応で寝込んでいたときに、猫が枕元に強烈置き手紙をおいていったインパクトが直接のトリガーになってるんだろう。 本当にあれには驚いた。 見るのに愉…

『ナイトメア・アリー』 ~原作が面白すぎて映画を見る前に満足してしまう事故

ギレルモ・デル・トロによる映画化が現在公開中なので、それを見にいかんがために、とりあえず読み始めた原作小説『ナイトメア・アリー』。 これがまあ予想をはるかに超えたおもしろに大満足してしまったあまり映画のほうは「配信待ちでもいいかな」くらいの…

本日のまどろみ読書3選 ~良い夢を見るための本

「まどろみ用読書」というものがある。 知識欲やら好奇心やらを満たしてくれる読書の他に、読みかけで電気を消して30秒後に夢の世界に入っても頭脳の中でシームレスにつながってくれる「起承転結とかストーリー性とか論理とかじゃないやつ」だ。 どこから…

Kindle端末が板になった朝 ~返品交換は迅速だから早めに対処しよう

軽くて快適なので寝ても覚めてもKindle端末を持ち歩いて生活している。 Kindle端末を買う前は、ちょっと手が開くとスマホを見る時間が多かったものだが、Kindleがあればその時間は自然、本を読むようになるもので、得られる情報としては私はそのほうが性に合…

フリーダムお雛様の祭典

我が家には豆粒くらいのサイズの雛人形がある。 二年前に亡くなった母のものだ。 自分の持ち物を一切持っていなかった彼女は、当然亡くなったときにも何も残さなかったが、それでも唯一、超小型雛人形だけは、自分用にあったらしく、 「捨てるも忍びないので…

『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』~なんとなく、大変だ

とんでもないものを見つけてしまった。 本当に大変だ。 ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット 1巻 すべてが猫になる 【kindle限定特典付き】 (ブレイドコミックス) 作者:ホークマン,メカルーツ マッグガーデン Amazon Kindleストアを開いたら出てきたのであ…

『三体』をずっと読んでいる話と、オーディブルがちょっとお得に使える話

ずーっと、ずーっと読んでおります、三体。 止まらない。 三体 作者:劉 慈欣 早川書房 Amazon そうは言っても一部『三体』二部『黒闇森林』三部『死神永生』と読み進むうちに、さすがに認めざるを得なくなってくるのが 「うむ、全然わからないし読めてないな…

たいへん寒い毎日なので『三体』を最初から読み直す

最近『三体』を読み返しております。 三体 作者:劉 慈欣 早川書房 Amazon たしか日本で発売になった2019年大ヒットして話題になっていたのにちょっと遅れてハヤカワのセールで半額になったのを買って読んだのです。 「うん、まあなんか面白いものを読ん…

アニメ『平家物語』~鎌倉殿の一方その頃

今年は久々に大河ドラマを観てやろうと『鎌倉殿の13人』順調に観ております。 偉いもんで「13,4で罪人の子として追っ払われてるのに30代になってもまだ田舎で一人で烏帽子かぶりっぱなしの素っ頓狂な人」に見えてきますね、大泉洋。 NHKはお金ありま…

Fireタブレットを買った ~Kindle端末と割り切れば超楽しい日々

今年の初売りでFire HD 8 タブレットを買ったんです。 Fire HD 8 タブレット ブラック (8インチHDディスプレイ) 32GB Amazon Amazon 私はだいぶ古い(第7世代)KindleのPaperwhiteを愛用していて、すっかり読書は電子書籍派になってしまっています。 活字を…

呪術廻戦毛糸屋編

近所のショッピングモールに入っている小さな店では手に入らない毛糸を買いに、ちょっと足を伸ばして大きな手芸店へ行ってきた。 そこは私が子供の頃からある老舗の「布地屋さん」で、地下の暗くて寒いところにたくさん布ばかり並んでいる、子供には何が楽し…

年末年始に見たもの、読んだもの

ずっと見ようと思っていたんだけど、写真が怖くて先延ばしにしていたホラー映画で年越し(見てる途中でうっかり2022年になっちゃったのでちょっとびっくりした) ゲット・アウト(吹替版) ダニエル・カルーヤ Amazon ジャケットの写真を見て主人公が老人…

『ゴーン・ガール』~ステイ・ガールより愛を込めて

最近読んでめちゃめちゃ面白かった本。 ゴーン・ガール 上 作者:ギリアン・フリン 小学館 Amazon 2014年にデヴィット・フィンチャーが映画化したときに原作を知らずに見て 「なんかすごく嫌な映画を見たぞっ!」 と印象が強かったものでした。 ゴーン・ガー…

電子書籍と栞の思い出

Kindleを手に入れてからめっきり本は電子書籍で買うようになってしまって、 なんなら電子版で出版されていないものは買い控えたりもする。 この自分の罪深い行いのせいで、ジェフ・ベゾスが一生かかっても使い切れないお金を毎年稼ぐ一方、街の本屋が消えて…

今年読んで面白かった本

本屋さんを見ていたら2021年のベストセラーのランキング1位が「人は話し方が9割」という本であると書いてある。 もっとましな人生をおくるためには自分の振る舞いをどこかしら改善しなければならぬ、というようなプレッシャーをそれほどたくさんの人が感じて…

まことに厠は虫の音によく、鳥の声によく、月夜にもまたふさわしく

洗濯物を干す前にはスマートスピーカーに向かって必ず 「アレクサ、今日雨降る?」 というお伺いを立てるのだけど、ジェフ・ベゾスが面白がって私をからかってるんじゃないかと疑うくらいの頻度でそれは当たらない。 アレクサの予言を信じて外干しをし、最後…

『コロナ時代の選挙漫遊記』~四年に一度の百葉箱

しばらく前から選挙用掲示板がしかるべきところに設置されていることに気づいてはいたが、今日、前を通りかかったら、ポスターが2枚掲示されている。 帰りに見たら3枚に増えた。 しめしめ、はじまったな。 わりと選挙が好きなのは、投票日には普段入れない小…

総裁選読書祭りvol.3 ~高市氏、枝野氏

どうも立候補者は3人に絞られてきたようだということで、賑やかになってるんだか地味になってるんだかよくわからない総裁選の読書祭りvol3です。 みんなでどれが勝ち馬なのかを計算しあって右往左往する様をあと二週間見続ける奇祭。面白いけどなんだこれ。…