私の選挙区では公報の到着が結構遅く公示後一週間くらい経ってやっと手元に来た。
届く前から薄々気づいてはいたのだけど、開いて思ったのは
「なんか怖っ!」
あと一歩でヘイトスピーチ、くらいのスローガンを上げているところが複数あったり、全然知らなかったのにいきなり勢力持ってるらしい党があったり、何が目的なのかさっぱりわからない党があったり。
「分からないからなんか怖い」
みたいなことを言っていても仕方ないので、いつも通り本を出してるところに関しては地道に読んでいくのがいいのかなあ、などと思っていた。
候補者をいっぱい出してるけど目的がなんなのかわからない筆頭がN党であるが、本もたくさん出している。
むしろありすぎてどれを読めばわからんなあ、と思っていたら朝日新聞デジタルですごく面白い記事を見つけた。
要約すると「主権者のくせに勉強しない馬鹿は俺みたいな山師にカモられて当然」ということを堂々と言っている。
党首自らそう言うということは、多少ともマシな投票行動をしようと思って悩んでいる有権者としては「この党のことはできるだけ視界に入れない」というのが一番合理的な判断になるはずで、そうか、別にクソ真面目に本とか読まなくていいのか。
と、一発解決したありがたい記事ではあった。
っていうか自分がクソ真面目すぎて照れた。
もうひとつ気になるのは公示まで全然知らなかったが、「すでに結構支持層がいて、金回りもいいらしい」と言われている参政党だった。
これは公報をみれば極右っぽいので、政治思想がわかりやすいぶんN党みたいな不可解さは感じないのではあるが、むしろなぜ自分が全然知らないうちにそんなに成長してるのかというのは不思議なことである。
こちらも本がたくさん出てるのでどれか一冊読んでみようと思い、Kindleで無料サンプルを落としてとりあえず目次を見た。
びっくりするのは、右派思想というようり陰謀論寄りに見えることである。
「陰謀論にいちいちツッコむ、みたいな読書が果たして投票行動にプラスになるであろうか?」
と考えると、むしろそういうものには加担しない方がずっといいような気もする。
だがしかし、現実に支持層があって拡大しつつある勢力に対して、「できるだけ視界に入れない」という対処ばかり取っているのがいいことなのかどうか、クソ真面目側の旧型人類としてはもはや本当にわからない。
そうして頭を抱えて異世界から届けられたみたいな公報を見つめる。
なんかごぼうも生えているが、あのごぼうが何なのかもさっぱりわからない。
本当に、なんなんだ、ごぼう。
なんなんだ、最近の選挙公報。
私以上に選挙公報を好きなのはうちの猫なので、すみっこの方は漏れなくビリビリになる。7月10日までは使うのだからあんまり遊ばないでくれ。