晴天の霹靂

びっくりしました

エッセイ

バンクシー展 ~足が早そうな人にはむやみに感心するクセがある

バンクシー展見てきました。 もはや「バンクシーを見に行く」というのがどういうことなのか、考えだすとなんだかわからない。 ステンシルにうまいもへたもないだろうよ、とか グラフィティの写真を見に行くならネットで見てれば足りるんじゃないか、とか ジ…

小鳥のマグを買う理由

そろそろ卵を買っておこうと思ってスーパーへいくと思っていたより40円ほども値段が高い。 うーむ、いつの間にこんな値段になったものか? と、しばし立ち尽くしていると、すぐとなりで女性の声がする。 「卵高くなったねえ」 行きがかり上、ほぼ無意識にコ…

失われかねない時を求めて ~日々、読みたい本もたくさんある中ですが

驚くほど世界がカーネーションだらけになっている週末である。 「母の日って何を贈ったらいいんだろう」 とカーネーションを横目に、一緒にいた友人に聞かれた。 「よく知らないけど我々より上の世代はハズキルーペとか興味津々らしいよ」 というざっくりし…

人生は魚の苦いとこ、唇はいちじくの暗いとこ

知る人ぞ知る、知らない人ぞまるきり知らない話をします。 KATEという化粧品メーカーの「リップモンスター」という口紅が大変に人気があるそうな。 もともとドラッグストアなんかで売られている安い価格帯の商品であるにも関わらず、ネットでは倍近い値段が…

ワクチン接種三回目と夢のカスタマイズ実験

ワクチン三回目接種である。 前回までの経過から考えてどうやってもある程度の高熱で寝込むことになるであろうという予測はたったので、念入りに仕込みをした。 ポカリスエット、ゼリー、ヨーグルトを「さすがに多いかな」くらい買い込んで置くこと。 「幻覚…

熱の予感やら夏の予感やら

ワクチンの三回目の接種である。 二回目に大きな副反応が出た人はどうやら三回目も同程度の反応が出るらしいと聞いて、できれば交差接種を、と思ったものではあるが、時間やら場所やらの都合で結局またモデルナワクチン。 どうやら39度くらいまでは出て寝込…

桜の木の下には時間が埋まっている

ベランダから見下ろす隣家の庭では、この週末ようやく冬囲いを外した。 毎年見事な花を咲かせる立派な桜の木を中心としたささやかな庭であり、我が家では一切の手入れの手間をかけずに眺めだけ楽しませてもらっているありがたい場所だ。 ずいぶん雪の多い冬…

寝ている姿は平和に見える装甲車

近頃は戦車などと言うと暗い気持ちになる映像ばかり見ていますが、そんな中、比較的身近なところでおとぼけ戦闘車が発生しており 「2,3日そこで寝てるつもりならちょっと見に行ってみたいな……」 と珍しく思ったものです。 www.hbc.co.jp 大型の対向車が来た…

4月がはじまる

あちこちで桜の噂を聞く時節ではあるが、今日も北国はハラリハラリ細かい雪が降った。 一時期の、歩く場所も見つけられないような路肩の雪山がすっかり消えてなくなったのはありがたいが、雪解けとは色気に欠ける灰色の季節である。 ダウンジャケットはさす…

エミューには頑張ってもらいたいと思っている

「エミューの脱走」という状況が、私はやたら好きらしいということに気づきました。 www.youtube.com 2021年に熊本で数日に渡ってエミューの集団脱走劇があったときもだいぶ興奮したもんですが、今度は地元北海道で脱走していたのを知るに及んで、これは…

熟女、まつ毛パーマをかける

「本当にフサフサですねえ」 と、美容師さんは私のまつ毛に何かの液体をペタペタ塗りながら何度目かの嘆息をした。 私のまつ毛は人と比べて顕著に多くて長いので 「まつ毛パーマをかけたら愉快なことになるであろう」 と、少し前から美容師さんに言われてい…

雪庇からはじまる伝言ゲーム

屋根から雪がせり出している状態のことを「雪庇」という。 ゆきびさし、と読むほうが雅に聞こえる気がするが、せっぴ、と読むそうだ。 積雪の多かったこの冬は、我が家でも見たこともないほど大きな雪の塊が建物側に弧を描いてせり出していた。 窓にでもぶつ…

桃の咲くのを待つ予感

雪道で少し気温が上がった日に一番歩きにくいのは、横断歩道の起点と終点、車道と歩道の境目のところである。 「大の大人としてこの水たまりをいかにして飛び越えようか?」 と悩んでいったん立ち止まるくらいの水深だ。 それでも考えてみれば、それは春の兆…

私の知らないカーリングの世界

冬季オリンピックが行われているとやらで、名も知らぬウィンタースポーツを目にする機会がちょっと増えた。 近年ぐっと知名度が上がったカーリングを見るにつけ、私は懇意にしてもらっている美容師さんを思い出すのだ。 美人なのに私の頭の上にシャワーヘッ…

歩道という概念が消える街

街から歩道が消えまして、まあ大変っちゃあ大変である。 もとい、本当に大変な思いをして日常生活を守ってくれる人が山のようにいるので、 「うっひゃー、歩くところがないわ」 くらいの感想で済んでるのであるし、 私はまだ滑って転んでも「やった、面白い…

どんな日にも、とりあえず温めるのだヘソの下を。

寒い寒いと言ってるうちにそれでも2月になり、南のほうからは梅の便りも届き始めてどうやら冬の中に春は育っているらしい。 明るくなるのもだいぶ早くなってきているので、お腹が空いた猫から断続的に猫に顔を踏まれ、身体を蹴られして、さんざんな目に合い…

編む人見る猫

猫は編み物をしているときの私がどうやら好きだ。 長い時間じっと座ってるので膝に乗りやすいのだろう、なんだか嬉しげによってくる。 子どもの頃、赤い毛糸でマフラーを編んだことがある。 あれは、冬休みの自由研究かなにかではなかったか。 たぶん、表編…

深夜に雪の降る日には

北国の1月とは思えないくらいの湿った重い雪が連日降って、朝な夕な雪かきばかりしている。 冬の帽子が毛糸でできている理由は、雪とは本来冷たい結晶で、払い落とせば濡れないからだ。 それがこの節降る雪は落ちるそばから濡れるから、雪かきの合間に乾く…

呪術廻戦毛糸屋編

近所のショッピングモールに入っている小さな店では手に入らない毛糸を買いに、ちょっと足を伸ばして大きな手芸店へ行ってきた。 そこは私が子供の頃からある老舗の「布地屋さん」で、地下の暗くて寒いところにたくさん布ばかり並んでいる、子供には何が楽し…

2022年血まみれ近況報告会

正月なので久しぶりの友人に会ったりなどする。 年を経るごとにお互いの近況報告がちょっとずつしみったれてくる感じというのは、なかなかに味わい深いものがある。 だいたいみんな、そろそろひどい目にあいはじめているお年頃なのだ。 私と言えば、何十年ぶ…

年末支度のあれやこれ

「季節感のために黒豆くらいは煮るか」 という出来心からはじめて、「お節ってほどのことはないが」とかなんとか言いながらなんとなく年に一品くらいずつ増えていったのだ。 気がつけば年とともに品数は増え、近年では重箱につめればそこそこお節にも見える…

年の瀬じゃらじゃら

猫に責められるほど寒い日が続いている。 ピンクのかわいいスイートピーを見つけたので買って帰ったら、帰り道の15分くらいの間に花びらが凍って薄茶色に変色してしまった。 氷点下の中を繊細な花びらを持つ植物を持ち歩いてはいけないことを知る。 寒い中咲…

不器用な人、毛糸屋さんへ行く

この冬は思いがけないきっかけで編み物を初め、指先の感触が幸せなのと考え事が捗るのでやめられなくなっている。 年末年始、手芸屋さんがしまってから「時間があるが編むものがない」という状況になるのが嫌で、いそいそと毛糸を買いに行った。 「ウールは…

買い物リストにDA PUMPの謎

買い物メモはアレクサを使っており、何か補充の必要なものがあると突如 「アレクサ、買い物リストに○○○!」 と叫ぶ暮らしをしている。 あとは買い物に行ったときにスマホでアレクサアプリを開いて、買った順に消していけば家で何かを切らすことは殆どない。 …

師走ににじり寄る例のあれ。

ずいぶん寒いというのにベランダの豆苗たちがいつになく元気である。 これまではちょっと伸びてはすぐ猫に食べられていたものが、寒くなって猫のベランダ見回り回数が減ったおかげで、食べられる前に成長することができてるせいだろう。 さすがに常時氷点下…

電子書籍と栞の思い出

Kindleを手に入れてからめっきり本は電子書籍で買うようになってしまって、 なんなら電子版で出版されていないものは買い控えたりもする。 この自分の罪深い行いのせいで、ジェフ・ベゾスが一生かかっても使い切れないお金を毎年稼ぐ一方、街の本屋が消えて…

まことに厠は虫の音によく、鳥の声によく、月夜にもまたふさわしく

洗濯物を干す前にはスマートスピーカーに向かって必ず 「アレクサ、今日雨降る?」 というお伺いを立てるのだけど、ジェフ・ベゾスが面白がって私をからかってるんじゃないかと疑うくらいの頻度でそれは当たらない。 アレクサの予言を信じて外干しをし、最後…

猫も元気で屋根と床のあるところで暖かく暮らせますように

ダウンジャケットというものを買ってみたら、あまり暖かいのでびっくりした。 ダウンってユニクロが安く出すまで、これほど誰も彼も着ていなかったではないか。 「みんなちょっと一斉にマシュマロマンみたいになりすぎじゃないのか」 と思って、ずっと古いウ…

途中から急激に陽気になるカンバーバッジの歌

思い起こせばもう10年近くも前ですが、BBCでカンバーバッチがやっていたシャーロックが非常に好きでした。 SHERLOCK / シャーロック シーズン1【輸入盤国内仕様】 アーティスト:デヴィッド・アーノルド,マイケル・プライス Rambling Records Amazon 「チャラ…

君たちは越冬するのかしないのか

初冬の低い陽射しを受けた掃き出し窓に、カメムシが張り付いている。 「あれ、お前さんまだいるの?」 昨日も、同じくらいの時間に、同じ場所で見かけた訪問者ではないか。 もうずいぶん気温も低いから、こうして日向ぼっこしてからでないと餌を捕りにもいけ…