道外にどれくらい広まっているものか定かではないが、北海道ではパークゴルフというスポーツが、主に高齢者に人気だ。 北海道特有の「冬は雪捨て場になる空き地」なんかに夏の間芝生をしいて整備しておくと、誰かの家に余っていたゴルフクラブなんかを持ち寄…
鎌倉右大臣であるところの源実朝という人は12歳で征夷大将軍に就いたはいいが北条の言いなりになる外の道はなく、不本意な人生をおくってるうちにたった28歳で暗殺されてしまう。 2022年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では世継ぎを作らねばならない身分だった…
今年は百人一首を毎朝ひとつずつ読んでいる。 正月を少し過ぎたあたりから始めて、なんだかんだ忙しくて読めない日があったとしても桜が咲く前には百首読み終わるだろうという見当で始めた。 北国の桜はまだ見かけないが、全国的にはもう散り終えた地域の多…
最近読んだめちゃめちゃおもしろい小説。 父の革命日誌 作者:チョン・ジア 河出書房新社 Amazon お父さんが電信柱にぶつかって死ぬところから、話ははじまる(そもそも電柱にぶつかると死ぬのか?) ひとり娘が喪主となって葬式をあげることになるわけだが、…
雪が溶けて風の匂いから湿り気が減ってくっるこの季節、アスパラガスが美味しくてえらいことである。 近所にある酪農学園直営の販売所で、週末ごとにとれたてのアスパラが入荷するのを、売り切れる前に毎週せっせと買いにいく。 寒冷地の地面から出てきたて…
令和6年にもなってナンですが『プロレススーパースター列伝』をちょっと読んでます。Kindle Unlimitedで読めるの。 プロレススーパースター列伝 5 (マンガの金字塔) 作者:原田 久仁信,梶原 一騎 グループ・ゼロ Amazon 最近見た映画『アイアンクロー』が思い…
『インフィニティ・プール』を見てきたよ。 www.youtube.com いろいろ奇を衒いすぎてちょっと緩急に欠けるのではないか、などと思っていたらうっかり寝てしまいました。起きたら『ゴジラ対ヘドラ』みたいなサイケ映像になっていたのでちょっとおもしろかった…
2年くらい前に話題になったときに買ったまままだ読んでいなかった台湾小説を引っ張り出して読む。 リングサイド 作者:林育徳 小学館 Amazon なによりも表紙が素晴らしくて買ってしまったのだ。ええと、三沢と。誰だったかしら、……長州? 以前にも、心当たり…
『アイアンクロー』を観てきましたよ。 私自身はプロレスもエリック一家に関する知識もほぼゼロではありますが、世代的には”ゴールデンタイムにテレビでプロレスやってた時代の人”ではあるので詳しい知人を探すには苦労しないのです。 「アイアンクローにつ…
大河ドラマ『光る君へ』を、なんとか面白いはずだと思い込もうと頑張りつつも回を追うごとに着実にへこたれて来ている中、ここに来て朝ドラが熱い(といいな) www.nhk.jp いつの時代の何の話だか全然知らなかったんですが「面白い」という噂を聞いたので試…
日本公開するのしないのでだいぶ長いこと話題だった『オッペンハイマー』やっと観てきました。 3時間あったわりには長さも感じさせずおもしろかったんですが、クリストファー・ノーランの「何がなんでも時間軸を入れ子にしたい」という執着ってどこから来て…
作りたい女と食べたい女 4 (it COMICS) 作者:ゆざき さかおみ KADOKAWA Amazon 以前3巻まで読んでその後しばらく忘れていたところ、NHKで実写化しているドラマの番宣で「主人公二人の関係が交際にまで発展しているようだ」という情報をキャッチ。気になって…
電気ケトルが壊れた。 否、電気ケトルの電気ケトルたる性能にはまったく問題は生じていないのだが、利用が危険なくらい注ぎ口以外のところからお湯が漏るようになってしまった。 分解して掃除してみるも、案の定原因はパッキンの劣化であり、10年以上前の型…
眠るときはいつも左を向いて、抱き枕にチョークスリーパーの姿勢でKindleを読みながら寝る。 読書に夢中になっていると黒猫がのっそりとやってきて、横向きの私の上にしっくり香箱を組む。仰向けの人間に乗る猫というのはまま見かけるが、横向きの人間の体側…
黒猫が窓辺でくしゃみをする。 おや、風邪ですか。と声をかければ、猫は振りむきもせず屋根から落ちる雪解けの雫をいっしんに見つめている。 真っ黒な毛並みの日の当たるところはうっすら茶色く光り、どっしり座った下半身とわずかな肩甲骨のデコボコがかわ…
ネットフリックス版『三体』全八話、3日くらいであっという間に観おわりました。そしてうっかり二周目突入中。 www.youtube.com 見始めた頃は「話を整理するために登場人物を分割してキャラクター増やしたのか!」とびっくりしながら観ていたもんですが、な…
「北海道開拓の村」という野外博物館にある渡辺商店という建築物は、父が子供の頃教科書などを買いに行った雑貨店だという。 開拓の村 渡辺商店 北海道開拓の村 「壁は白いし瓦が珍しくて、立派だなあ、と思って見ていた」と父はいう。 言われてみれば北海道…
ネットフリックスの『三体』配信がはじまりました。 蓋をあけてみたら45分程度のエピソードで全8話、だいぶコンパクトにまとめたんだなあ、と思ったものです。 www.youtube.com 3話まで観終わりまして「あっ、へっ、はー、ほー」などと随所驚きをまじえつつ…
『DUNE砂の惑星part2』を観てきました。 鑑賞中から「よかった、ちゃんと面白い!」と安堵したこといかばかり。 www.youtube.com 思い起こせば2021年のpart1公開時「たしかに絵面はすごいけど、話が始まる前に終わっちゃったから面白いんだかなんだかさっぱ…
「若い頃読んで人生に影響を受けた本は何か」というような話をしていて、その場に居た一人が「萩尾望都の『ポーの一族』」だと言い出した。 ポーの一族(1) (フラワーコミックス) 作者:萩尾望都 小学館 Amazon 周りは年を取るのにそれに置いていかれる孤独…
日本文学における二大「もう死にます」といえば、1つ目の有名どころはやはり『夢十夜』の第一夜ではないですか。 こんな夢を見た。 腕組みをして枕元に坐っていると、仰向きに寝た女が、静かな声でもう死にますと言う。女は長い髪を枕に敷いて、輪郭の柔らか…
『ドッグマン』観てまいりました。 かわいい犬にはかわいい犬の仕事があって、怖い犬には怖い犬の仕事があるところが良かったですね。全員いい子です。 www.youtube.com 児童虐待のシーンとかはやっぱりちょっときついので途中何度か「なんという気持ちにさ…
父76歳は小学生のとき、校舎が丸焼けになったことがあるという。 友達が火遊びをしていて大火事になり、全部焼けてしまったのでその後中学校やら公民館やらあちこちに場所を借りて分散授業をしたそうだ。 その話が気になっていたので、図書館で町史を引き、…
百人一首をつらつらと見ていて「現代語訳を読めば一応意味は分かるけど、だからなんなんだ」の筆頭だと思っていたうちのひとつ。 『眠れないほどおもしろい百人一首』 調べてみればこの小式部内侍という人は天才歌人・和泉式部の娘で、この時15歳位。母娘で…
「一台目に乗ったのはパブリカUP20のグレイだ」 と、突然父がはるか昔独身時代に買った車を型式まで正確に言った。 「え、パブリカ乗ってたの」 やや頓狂な声を出した娘のリアクションに父の方も驚いたふうだった。私が車に興味あるなんて思ったこともなかっ…
『犯罪都市』の新作観てきました。 いやあ、楽しかった楽しかった。最近こういう、ただただ楽しい思いをしてサクッと帰るタイプの映画が減っている気がするので大変ありがたいですね。 www.youtube.com シリーズも三作目になってマ・ドンソク無双も進みに進…
冬は毎年のことであるが、寒い日が続くと肩こりから来る頭痛が長引く。立ち動けないほど酷いということもないが、やはり横になっている方がずっと楽で、なんとなく「あれもしなくちゃ、これもしなくちゃ」などと往生際の悪いことを口では言いながらずるずる…
『ハンテッド 狩られる夜』を観てきましたよ。 90分程度の低予算ジャンル映画としては非常によく出来ていて「いやー、なんかおもろいもん観たな。しかしよく考えるとあれは一体?」というようなことを反芻しつつ満足して帰りました。 www.youtube.com 「ひど…
今月も以前買った百人一首を読んでたり、昔買った大長編SF『三体』読んでた時間も長かったので購入タイトル自体はそんなに多くないのです。 哀れなるものたち (ハヤカワepi文庫 ク 7-1 epi111) 作者:アラスター グレイ 早川書房 Amazon 映画が面白かったのだ…
我が父は「親の卒塔婆を折って持ち帰った」というユニークな逸話の持ち主であるのは先ごろ発覚したことだ。 rokusuke7korobi.hatenablog.com なかなか興味深い話である、と思い返すにつれ、私はもうひとつ別の興味が出てくる。 卒塔婆を折られたところのイワ…