晴天の霹靂

びっくりしました

6月に買った電子書籍6タイトルくらい ~書籍代を節約しようなどと思っていた一ヶ月

Kindle破産しても切ないので、こんなご時世における延命のために電子書籍の購入はできるだけ控えて図書館一本足打法にしようかと、考えはじめた昨今。

しかし図書館だけというのも使いにくく、Kindle端末を開いて気になる本がセールになっていたりすると相変わらず買ってしまった月ではありました。

政治も経済もこんな有り様である以上、最終的に自分を支えうるのは知識と自尊心だけなんだからむしろ本と映画には痩せ我慢してでも突っ込んでいかねばならぬではないかと思ったり、「いや、そうは言っても金なしで生きていくの怖いしー」と弱気になったり。心揺れつつ今日も本を読むことですね。

 

 

電子書籍代節約しよう」などと言ってる端からすでに紙で持っている本を電子で追加購入してしまった月初。

構造主義の物語分析は「どうせ少年の成長譚にしか興味ないんじゃないかっ」などといじけ気味だったときにこの本で女性神話の構造分析を知ったんでありました。

ひさしぶりにこの本を片手に『アラビアンナイト 三千年の願い』を鑑賞したら一層楽しくて、ふと気づいたら電子版も買っていた。後悔はしていない。

 

 

三宅香帆さんもいつも着眼点が面白いので「気づいたらポチってしまう系」書評家さん。少年が父を殺す話はもう分かったから娘が母を殺すことについて、そろそろ真剣に考えたいと思っていたよ、私も。

三宅さん自身は「自分は本をたくさん読むことによって母を殺したのだと思う」というようなことを書いていらっしゃるのが印象深かった。

私はと言えば、団塊ジュニアというこの世代には非常に珍しく、なぜか奇跡的に早い段階で未婚のまま家族から物理的に身を引き剥がすことができ、その後ほぼ会うことなく知らぬ間に亡くなっていたことをきっかけに母との一体化まで棚からぼた餅的に成し遂げられた感じだったのでその点は自分でも成り行きにびっくりしている。

面白いテーマなのに、ちょっと信じがたいほどひどい誤字脱字が散見されるのが本当に惜しいので、そこだけなんとか直してほしい。

 

 

3巻まで持っていたので、新刊出たとしってやっぱり続きは気になり4,5巻を購入。漫画は口語により近い存在であるぶん「なんとなくモヤモヤ」を形にするまでのスピードが早いよなあ、と思います。そうだよと思ったり、そうかなと思ったりしながら読めて楽しい。

 

 

 

構造分析の本を読んでいると当然シド・フィールドが読みたくなってくるタイミングでまんまとセールで半額になっていたりするんです。Kindleストア怖いよ。

本当に、映画も楽しいし本も楽しい。困ったことに。

 

 

「書籍代を節約しなくて良い権利」と「毎日散歩に出るゆとり」は基本的人権に書き込んでもらえないものだろうか、と思いつつ6月が去っていきました。