晴天の霹靂

びっくりしました

たとえば、猫の耳

猫の耳をのぞきこむと、ちょっと不安になる。 彼らの耳の奥は、なにかしら人間の理屈では把握できない謎の形をしている。 「これって、つまりどうなってるんだろうか?」 と思ってじっと見ていると、ちょっと怖いような不安な気持ちになってくるので急に気ま…

ポテトチップスおよび梅

知り合いから家庭菜園のじゃがいもをもらった。 美味しいのはありがたいが、家庭菜園から直できた芋のやっかいさは十分乾燥されていないところにある。 油断してそのまま貯蔵していくと、いつの間にか土に還っていたりするから、干し網を出してきてベランダ…

秋の猫を撫でる

スマホに「天気痛予報アプリ」を入れているので 気圧が乱れる直前になると「天気痛に注意です」という通知が来たりする。 なんとなくやる気がでないタイミングと天気痛警報のタイミングが一致すると 「はいはい、私のせいじゃないもんねーっ」 という開き直…

いたずら好きの猫の鼻先を舐める仕返し

腰高窓の横にあるデスクに向かって仕事をしていると、近頃涼しくなってすっかり調子のいい猫が突然、 「んにゃっ」 と言いながら窓越しに私のすぐ脇に飛び込んでくる。 隣の部屋の掃き出し窓から出てベランダでひとり遊んでいたものを、私を驚かすためにわざ…

ちゅーるによる愛のカツアゲ事件の顛末

どこの家にも多かれ少なかれある傾向だとは思うが、暑い季節の猫というのは比較的素っ気ない。 寒い時期は座りさえすればすぐにすり寄ってきて膝に乗ってきてくれる猫でさえ、暑いとひとりで勝手に涼しい場所を探しにいって余計な発熱を避けるべく昼寝ばかり…

豆苗プランター栽培の行方

南北の窓を開放すると風がよく抜ける造りになっている我が家のいたるところを 猫がせっせとウロついていている。 小走りでキャットタワーからリビングへ、クローゼットへ、廊下へ、書庫へ、とせわしなく移動する後ろ姿を目で追えば、小刻みに揺れるお尻のあ…

ヘップバーンである夜もある

真夜中、ずっとパソコンをつけていた部屋は熱がこもって暑いので、虫が入らないように室内の電気は消し、窓を開け放って寝る前の換気をする。 ベランダのすぐ下は小さな小さな公園があり、誰もいない滑り台の脇にオレンジ色の街灯がひとつ静かについてほの明…

深夜二時、レモンゼリーと骨壷袋

深夜2時にかんてんぱぱで作ったレモンゼリーを食べていた。 まず、なぜ深夜2時にかんてんぱぱで作ったレモンゼリーを食べていたのかという話をしようと思う。 お腹が空いたのだ。 お腹が空いたが、大人としてはこんな夜更けになにか食べるというのはいかが…

ベランダをめぐる冒険 ~地球に乗って自転する猫やら飼い主

窓をカラカラと開け放しておく陽気になった。 猫のためにこたつをつけておく陽気と、その電源を切って窓を開け放つまでの間の期間は、一日しかないのだ。 こんなにも季節はめまぐるしかったか。 外から流れこんでくる異質な匂いのする空気に向かって、猫は身…

何をやっても爪を切らせてくれない猫に贈るスワダ爪切りクラシックL

爪切りって本当にすごい商品だなと思うのです。 百円ショプで買えて、永久かってほど長持ちするうえに パチーンパチーンと音も高らかに切っていたらちょっとしたお祓いの代わりくらいになりそうな爽快感もあります。 貝印って偉大なメーカーでありますね。 …

むっと聞きたいだけなのに

うちの猫はそーっと後ろから指でつつくと「むっ」という。 飼ってない人にとっては「猫はにゃあと鳴くもんだ」という思い込みもあるだあろうが、やつらはけっこう「むっ」という。中でもうちの子はよく「むっ」という。垂直ジャンプをする時も、猫じゃらしに…

『幽霊列車レストラン』 ~猫が最後に乗る列車

世界中のあらゆる猫は、最後の瞬間に列車に乗るのだということを、昨年自分の猫を亡くしたときにほぼ確信しまった。 いい年してファンシーなことを言って人を煙に巻こうとしている、というわけでもない。あの特別なひと区切りの時間。「こちら」から「あちら…

『ネコメンタリー 猫も、杓子も』~寿命の短い生き物を愛する欲望

NHKの「猫も、杓子も」というドキュメンタリー作品を、放送されるとついつい見てしまう。 愛猫家の作家と猫の日常を撮影するだけの、毎回ごく平和なフィルムなのだけど、画面の中に猫と本棚という、私の好きなものふたつが実によく映るという意味で、全編実…

啓蟄の心配事 ~何も生えてないように見えるがそこはネギ畑

啓蟄である。 七十二候では「蟄虫啓戸」、すごもりのむしとをひらく、だ。 読めるかそんなもの。今年は季語の日めくりカレンダーを使っているので読めもしない季節感にやたら詳しくなった。 飼っている人なら誰でも知っている通り、猫にも啓蟄がある。 何ヶ…

ネギを植える ~猫と中年ささやかな春

思いがけず暖かな日差しが降り注いだ二月のベランダで、ネギを植えた。 おおかた味噌汁の具として使命を終えた小ネギの白い根元をキッチンばさみで切り、新しい土を盛ったプランターに一本ずつ差していく。 いくら日中の気温が上がってきたとはいえ、まだ氷…

春はあけぼの、ようよう猫になりゆく。

空が白むとうれしくなってやけに起こしに来るのは多くの猫に共通する習わしだと思うが、春の気配に誘われて我が家の猫も朝から粘り強くどうかしている。 夜というにはやや明るい気はするが社会通念上これを朝とは呼ばないであろうくらいの時刻、布団の周りを…

春隣、季節性多感症の猫と人

猫が騒ぐのである。 元来が夜に向いた生き物であるからして夜うるさいのはいつものことながら、それでもいつもの「元気タイム」のはしゃぎ方にちょっと念が入ってくる。 まだまだ、寒さの底とはいえ少しずつ日が伸びてきて昼間の気温も上がってきているのが…

南天の白い花 ~猫の藪入り

2021年は、手洗いで俳句の日めくりカレンダーを使っている。 俳句やら、季語やら、七十二候やら、月齢やら。 毎日、知ってるような知らないような情報が満載で楽しい。 新日本カレンダー 日めくり 2021年 カレンダー 俳句の日めくり NK8813 1月始まり 発売日…

しゃがれるが、エヘンはできない

人と話さずに長い時間暮らしていると声帯が固まるといったものか、とっさに声を出そうとして情けない声が出てしまうということがある。 あれは、どうやら猫もあるのじゃないか。 近頃寒いので一人でコタツに籠城する時間が増えている我が家の猫は、たまに出…

冬の猫をめぐる攻防

我が家はこたつのスイッチを七時間で自動オフにしている。 真夜中、いつの間にかスイッチがきれると、猫は冷え始めたこたつを這い出して私の膝の上にのってくるのだ。 こたつのスイッチを入れてやっても、一人で寝ることにちょっと飽きているのであろう、し…

北国における冬の果物の美味しい食べ方

ピンポンと音を立てて遠方より果物来たる、氷点に近い大気の中。 果物の一番美味しい食べ方、というと一概に決めるのは難しいが、雪の降り始める季節に一晩かけてゆっくり冷えながら運ばれてくる果物の、なんともいえない冷え具合というのは、ちょっと再現の…

寒い季節の簡易猫ドアを考える

寒い季節になってきた。 リビングのドアを開けておくと廊下からすーすーと冷たい風が入ってきて室温が下がる。 ドアをしめるか、しめないか、それが問題だ。 我が家には4歳になる黒猫がおり、自分が主人だと思いこんでのうのうと暮らしている。 それでも去…

オートミール1キロ399円

初雪が降ったのが先週の水曜日。 初冬らしいぼたん雪が大らかにのしのし降るもんだと思っていたら、立冬過ぎて週が変わった途端、今度は寒さに引き千切られたような細かな雪が風に舞って縦に横にと縦横に降り、いかにも冬になった。 重く暗い色の空に、雷ま…

夜の散歩にちゅーるを持っていくわけ

寝る前に少しばかり散歩する癖があるのだが、最近ちょっと気になることがある。 晩秋のツンと抜けたように冷えた空気の中、小走りにかけていく小柄な三毛猫を二度ほど見かけたのである。 寒さの厳しい北国の都市部、もとより野良猫はたいへん少ない地域であ…

収穫の秋来たる

花の売り場に鬼灯がかわいらしく色づいている。 ぜひ買って帰りたいが、うちには好奇心が強いうえになんでも口に入れてしまうやんちゃな猫がいるのだ。 毒のある植物を部屋に置くのはあきらめ、ポンポン咲きの菊を選ぶ。 小ぶりなくせにピンピンと鼻先のとが…

猫が読むグラビア、人が読む時事ネタ

巻頭特集を読みたくて珍しくもプレイボーイを買った。 週刊プレイボーイ 2020年 10/5 号 [雑誌] 発売日: 2020/09/14 メディア: 雑誌 部屋においておくと、もともと本を偏愛する傾向のある黒猫が大変な勢いですり寄っていく。 うちの猫はやや極端に本好きの傾…

一人酒盛りする盆は

だいぶ前に人からもらって飲まないままに置いてあった地酒の小瓶があったので盆の15日に珍しく一人で開けた。 線香をたきながら、先月亡くなった猫と暮らした2014年秋からの写真を順に見返していく。 飲みつけない物を飲むので次第に鼻がグズグズしてくる中…

花よし、猫よし、機嫌よし。

このところの暑さで、とにかく切り花がもたないのが悩みだった。 お盆で値段が上がっているところを、それでも花のないお盆が寂しくてちょっと張りこんで買ってくるのはいいが、どうかすると数時間で茹だったように首がしおれてきてしまう。 七月になくなっ…

猛暑日の旅

広い範囲で最高気温が35度を超え、どうかすると40度を超えたエリアもあるという中、津軽海峡以北からあまり暑さの文句を言うのも気が引ける。 とはいえ、一般家庭にエアコンの普及してない北国にあってのこのところの30度越えは、涼を探してで出歩くわけにも…

こんにゃくの慈悲、モンブランのトラウマ

久しぶりに蒟蒻を買ってピリ辛蒟蒻にした。 「97%の水分および人体では消化できない食物繊維から成り立っているこの物質をわざわざ購入して己が消化器系に送り込む意義とはっ?」 などと店頭では考えてしまうので、うっかりしてると全然買わないまま長い時…