連日の猛暑で、猫は天袋にある避難小屋から出てこない。
寝てばかりいるのでたまに心配になるが、無駄に起きているよりは横になって筋肉を使わずにいるほうが発熱を抑えられるぶんやり過ごしやすいのは、飼い主のほうでも事情が同じだ。
深夜になって、部屋の電気を落として涼む体勢になると、ようやくそばにやってきてごろごろ甘える。
熱帯夜ではあるのだけど、それでも昼より楽な気持ちにはなるものだ。
わしゃわしゃといろんなところを撫でて元気づけていると、いつもはひんやりするはずの耳の中の温度が心なしか高い。
猫も、私と同じあまり汗をかかないので自分で放熱が苦手なたちだ。
かわいそうに、どうしてあげたらいいのかね。
ずいぶん悩んで避難小屋の前に冷凍ペットボトルを設置してみる。
こんなものでどの程度涼しくなるのかはいささか怪しいが、少なくても嫌がらず受け入れてくれるので飼い主の気休めにはなるのだ。
我が家で暑さに弱いのは私と猫だけではない。
あろうことか、猛暑続きになってからペロペロと冷蔵庫が水を吐くようになった。
我が家の秘密兵器、パネルカーペットが威力を発揮し、水漏れしてもぬれたパネルだけ外して風呂場で洗って炎天下のベランダで干しておけば緊急事態は避けられるのだが、そんな調子だと中もほとんど冷えない。
しばし考えた挙げ句、おそらくは放熱が間に合ってないせいじゃないかということで、裏面のコンプレッサーが丸見えになるくらいまで壁から離してみたらとりあえず良くなったようだ。
少々壁から出っ張ってくるのは邪魔ではあるが、まさか冷蔵庫のほうもこんなに気温が上がるとは聞いていなかった話であろうから、いたしかたないことである。
冷蔵庫と猫と私。緊張の続く異例の酷暑の北海道。
初期費用が高くてビビるけど、猫が汚しても洗えるように気張って買ったパネルカーペット。
汚れたところだけ洗剤ぶっかけて丸洗いできるって劇的に便利で、冷蔵庫の水漏れにも輝かしい働き(直してくれるわけではない)
テトリスみたいにぐるぐる一枚ずつ洗っていけば年間通して清潔保てるし、最初だけ高いけどほとんど永久に使えそうな気がしているお気に入り。