晴天の霹靂

びっくりしました

アレクサ、買い物リストにセミ

普段、買い物メモはアレクサを使っている。

なにか日用品がなくなったときに都度スピーカーに向かって

「アレクサ、買い物リストに◯◯!」

と叫んでおけば、店でスマホのアレクサアプリを開くだけで確認できるので大変使い勝手が良い。

 

気になるのはここ数日、店で買い物リストを開いたときに必ずと言っていいほど一番上に「セミ」と入力されていることだ。

アレクサの聞き取り能力に関しては、もともと色々と問題がある。

「みょうが」と言ったはずなのになぜか「牛丼」とリストされていて頭を抱えたり。

はたまた「ルイージ」と入力されていたものがいくら考えても正解がわからず、しかしそのまま放置して暮らしても生活の中で別に不足しているものも見当たらないため、完全に真相が闇に葬られたり。

そういうことは、ままあるので、多少買い物リストがおかしなことになっていたからと言ってそれほど考え込む必要もない。

 

しかし、何度も念押しのようにリストのトップに上がってくるこの「セミ」の謎よ。

思い起こせば盆の入の13日の夜。

ふいにトンボが部屋に迷い込んだのを見つけて猫が大興奮で追い回すのを

「これこれ、お盆にうちに来た生き物をいじめるもんじゃない」

とさすがに諭して窓から逃した事がある。

こちらにとってはこれ以上言いようがないくらい理屈が通ってるのだけど、猫にとっては単に理不尽に新しいおもちゃを取られた記憶に過ぎないはずだ。

「アレクサ、買い物リストにセミ

私が買い物に出た頃を見計らってうちで猫がこっそりアレクサに吹き込んでたりして。

なんとなくそんな妄想をしていると店頭でスマホを握りしめたまま、あの子にちょっと悪いことしたなあ、などという気になってくる。

 

たまには、新しい猫じゃらしでも買って帰るか。

結局帰り道には最寄りのペットショップに寄り道をし、結局なんだかわからないまま猫の手のひらで遊ばれた気がする。

 

 

 

kindle unlimitedに入っているので最近読んでいる大島弓子さんの猫エッセイマンガ。

たくさんの猫と暮らしているということは、常にたくさんの病と看取りに囲まれていることでもある。

なぜそんな悲しい経験ばっかりわざわざ集めようとするのかとちょっと思わなくもないけれど、それがびっくりするほど贅沢な経験であることは、私も知らない訳ではない。猫じゃらし買って走って帰って猫と遊びたくなる漫画。