今年の冬はスマート電源タップを買ってこたつと窓用のラジエーターをスマート家電化してみた。
寒くなって以来毎日使っているが、便利なところとそうでもないところがある。
便利なのは、一日に何度も入れたり切ったりするこたつの電源を外出先や隣の部屋からでも操作できること。
これは人間だけが使う環境であればあまり必要ない機能ではあろうが、「自分はこっちにいるが、猫は向こうにいてこたつを入れてあげたい」というような状況のときには便利だ。
それでも、アレクサがこちらの発言を全然認識してくれないこともしばしばあり
「アレクサ、こたつつけて」
「すみません、よくわかりませんでした」
「アレクサ、こーたーつー」
「こたつを検索しますか?」
「なんでわからないかな?」
「お役にたてず申し訳ありません」
「……あ、ごめんなさい」
みたいな流れになってしまうと、もう自分で入れに行ったほうが早いよな、と思う。
なんとなく近未来感のある家電として使っていて面白いという側面はあるが、実用上の観点からは導入して良かったかどうかとなると、こたつに関しては今のところは半々くらい、という感じだろうか。
それでも使い続けていて、最近また大変おもしろい事が起こった。
アレクサのおかげで、どうやら猫が「こたつ」を覚えたのだ。
「アレクサ、こたつつけて」
と言うと、まず猫がトコトコとやってきて率先して中に入っていく。
アレクサには聞きとれなくても、猫が聞き分けられるのは、情熱と経験値の差によるものか。
「こたつ」と言うと猫がこたつに吸い込まれていく風景は何物にも変え難く面白いので、まあ買ったかいがあったのかな、という気になる。
一方でそんなに面白みがあるわけではないがウィンドウラジエーターは堅実に使いやすくなった。
今年から導入した窓からのコールドドラフト防止のためのラジエーターは今のところ大変快適なのであるが、スイッチの場所と電源コードが同一方向に寄っているのがちょっとやっかいだった。
コードを邪魔にならないところに配線しようとするとスイッチに気軽に手が届かないし、スイッチへアクセスしやすくすると部屋の中でコードが邪魔になる、という状況になってしまう。
その解決として声だけで操作できるようにスマート家電化したところ、おかげですっきり使えている。
こたつほどマメに切ったり入れたりはしないものの、むしろこちらのほうが実用上のメリットは大きかったかもしれない。
しかし熱の伝わり方がとてもおだやかであるためにそれほど恩恵に浴している実感がないせいか、「ラジエーター」という言葉の方は、猫は覚える気がないようだ。正直、残念ではある。
我が家でこたつとして使っているホットカーペット。
アレクサにも猫にも「これがこたつである」と教え込んでしまったが、本当はちょっと嘘なのだ。
こたつより省電力だし快適だから、もうこれがこたつでいいと思うのだが。
北海道の会社が作っている寒冷地向けのウィンドウラジーエーター。他のメーカーで出しているよりハイパワーなので選んだ。