晴天の霹靂

上品な歩き方とかを習得できないまま人生を折り返すとは

『死霊館 最後の儀式』~主役があんまり活躍できないという困難

死霊館 最後の儀式』を観てきました。

私の中ではウォーレン夫妻はロッキーとエイドリアンに並ぶ、本当の夫婦に見えるフィクション夫婦ツートップ。もはや「ホラー映画を観に行く」というより「あのオモロイ夫婦を観に行く」という動機で映画館に足が向きますね。


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ペンシルバニアで怪奇現象に悩まされている一家がいて、ウォーレン夫妻と親しい神父が助けに向かうが、悪魔の返り討ちにあってしまう。神父の葬儀の場で最後のビジョンを観たウォーレン夫妻のひとり娘ジュディーが、呼ばれるように単身ペンシルバニアに向かい、夫婦は娘を救出にかけつける。

という感じの話だった気がします。

 

やっぱり色々むずかしいところはあるんです。ペンシルバニアである一家がどれくらいひどい目にあって困っているのか、というのはまずセットアップで描かなくてはならない。そのうえ、ウォーレン夫妻がもう引退を考えるほどの年なのに、”過去最強の霊現象”との対決に臨むだけの動機も家庭内に作らなければならないし。

「やることが多い、多い」

と思ってるうちに、誰の視線にのっかって霊を怖がり、ウォーレン夫妻を待ち望んだらいいのかが曖昧になってしまう。ホームドラマを2つやって、お化け屋敷もやるとなると、やっぱり内容と尺のバランス的に困難は大きくなるものですね。

 

ウォーレン夫妻は相変わらずおもしろくて頑張っていたので、私としては悪く言う気には全然なれないのですが、一作目、二作目、と完成度高すぎたシリーズの続編をつくるのはやっぱり苦労は多いよなあ、という感想は持ちました。

 

 

死霊館シリーズ二作目。「このヘタクソなプレスリー物真似シーンは、なんでこんなに泣けるんだろうか」と不思議で結構しつこく見直したもんです。

困り果ててウォーレン夫妻の救出を待ちわびる家族の描き方と、ウォーレン夫妻が困ってる人の心を癒やす様子の描写が、本当に神がかっている作品。