晴天の霹靂

びっくりしました

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『フランケンシュタイン』~語り手のIQがどんどん高くなるマトリョーシカ構造の快楽

メアリー・シェリーのゴシックホラーの古典『フランケンシュタイン』を読んでいます。 フランケンシュタイン (新潮文庫) 作者:メアリー シェリー 発売日: 2014/12/22 メディア: 文庫 フランケンシュタインというのは 「首になにやらボルトとかついてる例の大…

箱だけのウエットティッシュと中身だけのウエットティッシュがあるのだから、理論上の不足はない。

細々とした不足はあっても、決定的に暮らしにダメージが来るくらいの物流の混乱がないのは本当にありがたいことだと思っている。 (マスクに関してはもう「店で売ってるものである」という概念を失ってから久しいので、たぶん見かけても驚きのあまり二度見の…

スマホを視界から消すと主体的な休憩をするようになって効率が良かった

どこへ行くにももっていく手帳カバーがあるんです。 手帳の他に、カード類とか、文具とか、付箋とかコンタクトレンズくらいまで 小さいわりにいろいろ入る頑丈なポーターで、キャッシュレスが進んだ昨今は本格的に 「財布なくてもこれだけ持ってればだいたい…

サラダスピナーがいかに素晴らしいかを、買い替えを機に総括。

ついにバリバリサラダが割れた。 ボウルの部分が大きくパカっと割れてそこから水が漏れる。 山研工業 野菜水切り器 バリバリサラダ メディア: ホーム&キッチン ずいぶん活躍したもんだ、と思って購入履歴を観たら2016年の4月に購入している。 たった600円程…

『三四郎』 ~都市とは美しい場所に美しい人がいるところ

夏目漱石『三四郎』を読んだ。 三四郎 (新潮文庫) 作者:漱石, 夏目 発売日: 1948/10/27 メディア: 文庫 なんでかって、こないだバルザックの『ゴリオ爺さん』を読んでたら 「これ、どっかで読んだことあるんだよなあ」 という気分に次第になってきて、よく考…

瞑想タイマーとしてのスマートスピーカー ~そしてラジオ体操をめぐるデジャヴ

スマートスピーカーとラジオ体操の相性がえらくいい事に気付いて以来、 あんまり快調なので一日に何度もやっていたここ最近。 rokusuke7korobi.hatenablog.com 何年か前、大人のラジオ体操がずいぶん流行したときにも同じくらいハマってノリノリだったことが…

自然のままにしておくと、秩序は無秩序に向かっていくの法則

今日も 猫が腹を天に向けてエントロピー増大している ああ、ゆるキャラのようだ

『大佐に手紙は来ない』~手紙、来ませんね。

ガルシア・マルケスの作品の中に『大佐に手紙は来ない』という短編小説がある。 大佐に手紙が来ない話だ。 どれくらい来ないかというかと言うと、15年来ない。 政情は安定せず、大佐夫妻の身体は悪くなっていき、大事な息子が死に、15年かけて人生はすでにず…

猫を拾う遊び

近頃、猫を拾う遊びがはやっている。 そもそも我が家には、猫が二匹いる。 ちょっとばかり屈折した性格のおじさん虎猫と、思いついたことを秒で全部やりながら家中をかけぬけるギャルの黒猫である。 おじさん虎猫は時として、やや悲しそうな目で少し離れたと…

マスクのせいで喧嘩を売った

緊急事態宣言が解除されたところもずいぶんあるとは聞くものの、スーパーへ行くのにも空いている時間帯を考えるのが習慣になり、行ったらみんながマスクをしている風景が普通になり、レジから少し離れたところに立って店員さんが呼んでくれるまでおとなしく…

野菜の浅漬けにおけるジップロック再利用の方法

もともと漬物がすごく好きなのではありますが塩麴を作りおくようになってから、まあ生野菜の消費量が激増しています。 生で食べられる野菜はだいたいなんでも塩こうじと一緒にジップロックに入れておいて、食事のたびに、ちょうどいいころ合いになってそうな…

人生の中間地点におけるラジオ体操走馬燈

お題「#おうち時間」 楽しくなってきちゃってすごくラジオ体操をやってる日々です。 ちょっと集中力途切れたな、と思ったらすぐラジオ体操。 何しろアレクサに頼めばすぐかけてくれますから、思い立ったらラジオ体操。思い込んだら試練の道を。 スマートスピ…

電気ケトルおひたし ~そもそも鍋で茹でる必要がなかったのではないか

最近、わりとお弁当をよく作ってるんです。 どうせ家で食べるのだけど、時間あるときに作っておくと手が空いたときにすぐ食べられて便利だな、ということで。 ああいう限られた空間にちょこちょといろんなものを詰めて、色とか味のバランスとか、少ない食材…

『ゴリオ爺さん』~あまりの居たたまれなさに目が離せない

『ゴリオ爺さん』を読んでいる理由は、いつまでたってもピケティの『21世紀の資本』が高くて買えないせいなのだ。 ゴリオ爺さん (古典新訳文庫) 作者:バルザック 発売日: 2016/09/08 メディア: 文庫 2013年に邦訳出版された『21世紀の資本』がなぜ7年待って…

スマートスピーカーでラジオ体操をやるのです。

最近またラジオ体操をやっているのですが、あれはいいのよ、本当に。 そしてスマートスピーカーとの組み合わせが最強です。 中村格子さんの「大人のラジオ体操」が流行ったときに、DVDブックを買って「ちゃんとしたやり方」を覚えてしばらくやっていたんです…

『コロナ時代の僕ら』~忘れたくないものは案外忘れる

『コロナの時代の僕ら』を読んだ。 イタリアの小説家パオロ・ジャルダーノがコロナウイルスによる感染者が爆発的に広がる中、2月から3月にかけて書いた短いエッセイをまとめた本である。 すごく面白い。 コロナの時代の僕ら 作者:パオロ・ジョルダーノ,Paolo…

粉末緑茶のひととき ~可愛い仕草は、遠くにありて思うもの

お題「#おうち時間」 お茶が好きなのだけど、今家に急須がないものだから 粉茶を買うようになったら やっぱりたくさん飲むものです。 本当は、「急須」っていう道具が好きではあるんですけれど。 急須は、注ぐときに蓋のところを左手を添えて抑える仕草がい…

『わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる』~本を挟んで面白い話をしよう

本を読む人の本の話は面白い。 たぶん本を読まない人の本の話も結構おもしろいんじゃないかと思うのだけど、本を読まない人はあまり本の話をしないことが多いのだ。 わたしが知らないスゴ本は、 きっとあなたが読んでいる 作者:Dain 発売日: 2020/04/30 メデ…

『石狩挽歌』~オンボロロをめぐる文明間戦争とあの人の孤独

大変地味な話題ですが、この春は北海道でニシンの群来(くき)があったんだそうです。 大量のニシンが産卵のために浜にやってきて精子で海が白く見える、というナショナルジオグラフィックっぽい光景です(見たことないけど)。 半年ほど前に鮮魚のおいしい…

しかくねこ ~念のために聞くが何か拗ねているわけではあるまいね?

うちには自慢のキャットタワーがあります。 思い起こせば二年前の春、当時まだほんの子猫だったやんちゃな黒猫がおもちゃの紐を誤飲して腸閉塞を起こして死にかけ、緊急入院したことがあったのです。 日頃つやつやと自慢げに光る黒い毛が急激な脱水症状のせ…

ノーザン・バレエ『1984』~止まらなかったんだ、にじみ出る汗のように

youtubeで「えっ、こんなものタダで見ていいの」というものをボロボロ見つけることがますます多い昨今ですが、ノーザン・バレエの『1984』を観ました。 FULL BALLET: Northern Ballet's 1984 『1984』って面白いけど読みにくいよな、と読むたびに思ってたも…