晴天の霹靂

びっくりしました

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

散歩道にダチョウがいる

どうせ私の言うことなんか誰も信じないだろうと思うから安心して言うんだけど、散歩道にダチョウがいる。本当のことだ。 ここらは火山灰の積もった大地で、歩く人の都合なんかおかまいなしに好き勝手に隆起してるし、変なところでぐねぐね曲がっている丘陵地…

『幽霊列車レストラン』 ~猫が最後に乗る列車

世界中のあらゆる猫は、最後の瞬間に列車に乗るのだということを、昨年自分の猫を亡くしたときにほぼ確信しまった。 いい年してファンシーなことを言って人を煙に巻こうとしている、というわけでもない。あの特別なひと区切りの時間。「こちら」から「あちら…

2万円ほどフィッシング詐欺られたお話~プライム会費のお支払い方法に問題があります。

ネットで買い物するようになってもう随分長いですし、キャッシュレス決済にもすっかり慣れている今日このごろですよ。 フィッシング詐欺のメールなんてしょっちゅう見ます。 「こんな珍しくもなんともないものに、今どき引っかかる人いるんだろうか」 と思い…

よく喋るイチイの木

やっと雪が溶けてきて、表通り以外の路地も歩きやすくなってきたので、小さい道を遠道する。このあたりの土の湿り気からすると、きっとまもなく土筆が顔を出すのであろう。 あっちの赤茶の芽は、福寿草が咲くのだろうか。 まだありもしない春の気配を適当に…

宝島珈琲店の午後

散歩の途中、かねがね気になっていた長い煙突がある。 いかにストーブの欠かせない北国といえども、FF式の普及により長い煙突をあまりみかけなくなってきてるこの時代、あんなに立派な煙突を燦然ときらめかせているのは、どう考えても珈琲焙煎の工房だ。よく…

ネギ畑への唐突な挿し木 ~『秘密の花園』願望を推し進める

グラスに活けていた雪柳の枝は、あきれるほどの勢いで一気に蕾から満開になったあと、それこそ雪の降るような勢いで猛然と散った。 「これこれ君たち、室内であまり自由奔放に舞い散ってはいけないね」と思ったわたしは、新しく小さな花束を買った。ピンクの…

シン・エヴァンゲリオン劇場版を観てきたよ ~おめでとう!おめでとう!

シン・エヴァンゲリオン劇場版見てきました。 (たぶん、ネタバレはしないと思うのですが、何しろシリーズの最初から最後まで全然ストーリーを把握できないまま観ており、未だに誰が何と闘っているのかすら理解してない有様なので、逆になにか迂闊なことをう…

『ネコメンタリー 猫も、杓子も』~寿命の短い生き物を愛する欲望

NHKの「猫も、杓子も」というドキュメンタリー作品を、放送されるとついつい見てしまう。 愛猫家の作家と猫の日常を撮影するだけの、毎回ごく平和なフィルムなのだけど、画面の中に猫と本棚という、私の好きなものふたつが実によく映るという意味で、全編実…

『クララとお日さま』~世界についてなにか大事なことを知らされてないかもしれない不安

わたくし、kindleを持っているのですが、 3月2日は朝から電源いれるたびに 「カズオイシグロの新作出たよ?買わないの?今日、世界同時発売日だよ」 と言いに来るんですよね。 「いや、他に読まなきゃいけないものいっぱいあるし、まだいいよ」 と思ったんで…

ポメラ、コーヒー、日暮れゆく公園

大きな公園が目の前で日暮れていく。 陽射しの暖かな日曜で、おおらかな丘を持つ公園には目を見張るほど色とりどりの防寒具に身を包んだ子どもたちが鈴なりでそり遊びをしている。奇声を上げて落下してくるソリにひかれないように用心しいしい丘の下を横ぎっ…

啓蟄の心配事 ~何も生えてないように見えるがそこはネギ畑

啓蟄である。 七十二候では「蟄虫啓戸」、すごもりのむしとをひらく、だ。 読めるかそんなもの。今年は季語の日めくりカレンダーを使っているので読めもしない季節感にやたら詳しくなった。 飼っている人なら誰でも知っている通り、猫にも啓蟄がある。 何ヶ…

花の名前は雪柳

レンギョウの枝を買って帰ってきたのは吹雪の日だった。ただでさえ幅の狭くなっている冬の歩道を、肩をすぼめつつ大きな枝を持ち歩く私に向かっても春の吹雪は強く吹き付け、十文字形に咲く黄色い花弁にまで雪が積もった。 250円と、セットの切り花にしても…

エヴァンゲリオンの公開日が決まったらしいので慌てて見おわった。

新作の公開日が決まちゃったので、かなり慌ててバタバタと、シリーズ見終わりましたエヴァンゲリオン。 長かった。 TV版から見初めて、旧劇場版、新劇場版三部作。見終わるまでには合間合間で『呪術廻戦』やら『クイーンズ・ギャンビネット』やら『アンとい…

ポメラDM200がどんなふうに素晴らしいかに関する冒険

3月になったので「ここまで来ればもうだいたい春みたいなもんだ」なんて、余裕のそぶりをしていたら、途端にゴウゴウうなり声をあげる吹雪である。ベランダでは私のネギ畑が、雪が積もったり氷が張ったり散々な目にあっている。 消息を知りたくてのぞき込ん…