晴天の霹靂

びっくりしました

編み物のお供に最適だった吹き替えNetflixドラマ

最近、編み物をしながら見た楽しいドラマについて。

 

編み物しながら見る動画って、吹き替えであることととか、目が釘付けになるほど極端に面白すぎないこととか、それ相応に条件があるのだけど、

「もしつまらなくても、編み物の方ははかどるのだからそれも良し」

というので気楽に観始めることができてとても楽しい。

 

『エミリー、パリへ行く』

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Netflixの内容紹介を読むと「仕事に恋に友情に全力投球」とか手垢の付きまくったことが書いてあるので、「今どきNetflixでそんなダサいことやるのかっ!」とびっくりするわけであるけれども、みんな大好きビルドゥングスロマンはやっぱり面白い。

またファッションが可愛らしいので、「次はこんな色の糸を買ってみるのもいいな」なんて思いながら観ていられるのも大変楽しい。

私が子供のころってまだ日本中に「贅沢で楽しいものはだいたいぜんぶアメリカにある」みたいな無邪気なアメリカに対する憧れの空気ってあったのを覚えているのだけど、

『エミリーパリへ行く』を見てると、それと同じくらいの無邪気さでもって「文化の成熟は全部パリにある」とアメリカ人が思っている感じが伝わってくるのが斬新だった。

 

 

『ダーマー』

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シリアル・キラーの実録物って私は結構好きで、なぜかといえば、見れば見るほど「なぜ彼らはシリアル・キラーなのに、自分はそうでないのか」というのがわからないせいだ。

道徳性が高いからとか、意志の力が強いから、ということによってその差があるわけでないことだけは確信が持てるので、そうなると考えうる社会やら環境やらのひずみを、じっと見つめると目が離せなくなる。

この作品は、加害者がいるだけでは連続殺人事件にはなり得なくて、被害者が出続けても黙殺する社会があるからシリアル・キラーが生まれうるという側面に強くフォーカスしてるところがひとつの回答としてある。

犠牲者の中に耳の聞こえない青年が居るのだけど、その人が持っている「音のない、完璧な世界」の描写が素晴らしいので、「こんなに素敵な世界を、暴力によってこの世界から消してしまうのか」という予感がひしひしと迫ってくるのが見ていて本当に悲しい。

まだ被害者遺族がたくさん存命である話をこのようにドラマにするにあたってずいぶん抗議もあったそうで、それは本当に難しい問題だと思うのだけど、映像作品としての力が圧倒的なのでついつい、最後まで見てしまう。

 

 

『AJ&クイーン』

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パターナリズムマッチョマンが出てこなくてド派手なドラマってだけで、あたしゃ大変楽しい。

どんどん行こう。