晴天の霹靂

上品な歩き方とかを習得できないまま人生を折り返すとは

中国版ドラマ『三体』~huluに入ったなら入ったってもっと言ってよ

数年前に世界的に大ヒットした中国SF『三体』のドラマ版が、いつの間にかhuluに入っていたので大慌てしている今日このごろです。

 

SF小説としてはめずらしいくらいアッツアツの話題になっていた2020年、私もミーハー心を発揮して買って読み「たしかに異様なおもしろさはある気がするが、私のSF的想像力では浅瀬のあたりまでしかわからない」などと不安を抱きつつ、値下がりのタイミングなど待ちながら何年もかけて三部作読み切ったものです。

自分の想像力の限界のせいでいまひとつ楽しみきれてないものはいったん映像化されると劇的に頭に入るようになったりしますから、ひたすら映像化を待っておりました。

ネットフリックスで制作する、という話がかなり早い段階で出てきていたので「おお、やってくれやってくれ」と思うこと幾年月。何度も延期になって、最近3月21日公開ということで正式にトレーラーが出たことに安堵したところだったのです。

 

そんな中、藪から棒に「中国制作版がhuluで見られる」と小耳に挟み、まさかと思って調べてみたら本当にあるではないですか。

なぜだ、いつからだ。私が何年も、それなりにこまめに見張っていたつもりなのにまったく情報が入ってこなかったものが、知らないうちにこっそり配信されているというのは。

私がこんなに気づいてないということは、日本の三体読者、知らないでネットフリックス待ちをしている人も多そうな予感がするのだけど、なぜもっと宣伝してくれないのかしら。(あと、ああいう配信サイトの画面ってどういうタイトルが入っているのか探しにくいの、なんとか改善できないものかしらね) 


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そんなわけで、大慌てで観始めて現在やっと2話、大変に面白いです。

思えば中国制作の連続ドラマを見るのも初めてである気がするのだけど、スケールの大きさも表現力にも非常に引き込まれる作品です。

我が国がジャニーズとよしもとと大手プロダクションの利権のためにエンタメをせっせとスポイルしている間に、色んな国から大きく水をあけられたものだなあ、と切なくもしみじみするところ。

 

原作小説中でも大きな要素である文化大革命もそのまま使ってあったのはまただいぶ驚きました。小説版でふれられていたときもびっくりしたものだけど、映像版となればもっと影響力は大きいはずではないか。

「今こういうもの作れる政治体制だったっけ?」と驚きつつ、なんとなく今の中国の混沌の一部でもあるようでそのへんも夢中になって見てしまうところです。

これを機に「三体の感想」にかこつけて中国国内で文化大革命の話を普通にできるようになってたりなんかしたらだいぶ大きなことだったりしそうだけど、どうなっているのか。

 

ドラマを見進めながら原作小説に戻ってまた読み返すのも非常に楽しく

「あー、第一部の人気者、史強(シー・チアン)はそういうタイプで来たかーっ」

と唸ったりするのもまた楽しいですね。私はもっとゴツいタイプで想像していたから、意外に腰軽そうで、これもいいな。名前だけではイメージの難しかった”豆豆ちゃん”が女の子だったことが判明したのも楽しい発見。

調べるにWOWOWで先行放送して、遅れてhuluに入っているようだけど、huluで中国版を観ながら、原作も読みながら3月公開のネットフリックス版の公開を待てるのだ、と思うとバージョン違いマニアとしてはなかなか楽しい日々の予感でありました。

 


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ネットフリックス版では舞台がロンドンに変わるのだそうで、色々演出が異なってくるんでしょうね。


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