晴天の霹靂

びっくりしました

キャラメルコーンから逃げがたい

私が子供のころでもすでに「妙にレトロなお菓子」の枠として認識していて、キャラメルコーンが特に好きだったことはないのだ。

それが、最近どうも度々買う羽目になっている。

オトナの所業としては全然よろしくないことではあるが、これは私が変わったというよりは、キャラメルコーンの方でなにかあったということではないのだろうか。

 

スーパーに行くとだいたい三色売っていて、茶色いやつと一番なかよしである。

 

たぶん、この令和の時代にキャラメルコーンの方でも

「これからも頑張って時代の波間を泳いでいかなきゃ!」

と思った瞬間があったのであろう、ある時から急にスーパーで目につくようになったように思う。

 

うちには先代猫のための祭壇があってかわいい季節物のお菓子なんかあると買って飾っておいたりするので、受験シーズンの招福猫バージョンかなにかのときにふと買ったのだ。

昔はベタベタした甘さと、唐突に出てくるピーナツの脈絡のなさに、付き合い方を測りかねていたような記憶ばかりあるのだけど、

何十年の時を経て食べてみれば、時代に合わせて味も微調整しているのか、続けてもう一袋買ってしまったくらい、うっかり美味しい。

こうなってくると、赤一色からいつの間にか3色展開に増えているパッケージも、それぞれどう違うのか気になるくるもので、なんだか言い訳しながらまた買う。

色々値上がりしてるご時世に100円以下なのも、袋のかわいい目玉とふと目が合いがちなのも相まって、どうも最近キャラメルコーンから逃げられない。

正面から見ると扁平な中にまん丸の目玉だけが目立つうちの黒猫の表情に似すぎているという言い訳も、すればできる。

 

本当に、いい年してあんまり食べて喜ぶようなもんじゃないよ、と言いつつ、目が合えばやはり買う。

いったいこれは、なんの中毒性なのか。