晴天の霹靂

上品な歩き方とかを習得できないまま人生を折り返すとは

冬の朝食 きなこオートミール

オートミールが好きなので、昨今にわかに流行になって色々と食べ方のアレンジのレシピが出回っている様子を見るのが、なかなかおもしろい。

「米化」したり「パン」にしたり「餅」にしたり、日本人の穀物に対するひとかたならぬ愛情と、何が何でも自分の得意の土俵に持ち込みたい熱意が垣間見えるようで、こういう無限のアイディア合戦を見てるのは本当に楽しい。

工夫ってすごいな。そして穀物はうまいのだ。

とはいえ、自分は何の工夫もせずに塩入れて水入れてレンチンして食べるのが一番好きで、他の何かをためそうという気にはあまりならない。

 

したがって、最初は出来心である。

寒くなってきたので、最近きなこミルクを飲むのがお気に入りなのだ。

寒い外から帰ってきてすぐあたたまるものがほしいとき、牛乳にきなこ大さじ1くらいを入れてレンジで温めてパルスイートをスプーン1くらい入れて底からよくかき混ぜる。

しっかり胃のあたりが温まるとろみが美味しく、これのおかげで

「きなこって直で液体に入れてもダマにならないのか」

ということを新たに発見した。

ちょっとずつ牛乳で練って行かなければ粉が残るとばかり思っていたが、別にそんなことはなかったのだ。

 

ということは。

「ということはこれはオートミールに入れても、朝から色々手軽にいい調子なのではないか?」

いつもどおりスープカップオートミール30グラム、塩ひとつつまみに、きなこを大さじ1入れ、200ccほどの水を入れてレンチン。

もともとのオートミールの水溶性食物繊維と相まって、もったりしたポタージュみたいな、冷めにくくて腹持ちもよい冬の朝食になった。

ふっふっふっ、あれほど巷にあふれるオートミールアイディアレシピの中でもまだ見かけたことのない新たなる鉱脈を、私が発見してしまった予感。

……などとほくそ笑むが、実のところ一人の人間が思いつくようなことは、もう百人くらいがすでに思いついてるものである。

 

わたしが第一発見者だと思い込みたい、きなこオートミール