晴天の霹靂

びっくりしました

サンビー工業ヘアーブラシ ~我が家の猫に大ヒット

我が家には3歳の黒猫と5歳の虎猫、二匹の猫がいる。

冬の猫ってかわいいもので、肌寒いから隙あらばすり寄ってくるのもさることがながら、冬毛のおかげでもこもこ度を増し、触り心地が三割増しになっている点も見逃せない。

 

特にぴっちぴちの若いメスであるところの黒猫はもともと艶の良いりっぱな毛並みをしているところにもってきて、全体の毛足が長めになり、この世にこれ以上手触りのいいものってあったかしら、と思うほどの撫で心地だ。

そのうえ、たいへん直情的な甘えん坊と来ているので、その「極上の触り心地」のほうから毎日いそいそと膝にのってくる。いったい前世でどんな徳を積んだのでこれほどの幸運に見舞われているのであろうかと、かたじけなさに涙こぼるる冬の日々。

 

 

さて、そこで私としてはせっかく膝にのっている「極上の触り心地」との親密なコミュニケーションのために、毛繕いをして差し上げたいのである。もちろん、換毛期に部屋に毛が散りやすいのを防止するためでもあるが、なによりも「極上の触り心地」にリラックスしてもらいたい気持ちの方が強い。

 

我が家では浮いた毛を取るためのホームセンターでよく見かける千円程度の猫用ラバーブラシを使ってはいたのだが、実は二匹ともそれがあまり好きではなかった。まあ黙ってやらせてはくれるが、ある程度時間がたつと「はい、終わり終わり!」と猫のほうで勝手に切り上げて手からするりと逃げていってしまう。

もう少し、心の交流が計れ、毛並みもつやつやになり、浮いた毛も取れるようないいブラシはないものか。

 

或る時、ふと出来心で自分用のブラシを使ってみたら、極上の手触りを持つ黒猫、ゴロゴロ言って喜ぶではないか。興に乗ってくるとブラッシングをされながら合いの手のように私の手を舐めてくる。夢のような毛繕いのしあいっこ。猫の舌は大変ざらざらしているので、皮膚の薄い人類にとっては気持ちよくないどころかぞわっとするが、大変な歓迎をされていることは伝わる。

 

人間用としても、ちょっといい方のブラシなのではある。だいぶ前に行きつけの美容師さんに「髪がのびてきたのでブラシを買いたいのであるが選び方がまったくわからない。つきましてはどれがよろしいのであるか」と乞うて教えてもらったものだ。

美容師さんが迷いもせず「これがあればよし」と紹介してくれたのがサンビー工業のブラシで、実際、大変気持ちよく長く愛用してきた。

 

サンビー工業(SANBI) ヘアーブラシ L-331

サンビー工業(SANBI) ヘアーブラシ L-331

  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
 

 

ポイントは短めの豚毛と長めのナイロンが植毛されているところで、髪の表面にしっかり艶をだしつつ、全体をきちんと漉くことがことができるし頭皮へも程よい刺激が伝わるようになっている。これはどうやら猫においても、適度なマッサージ効果がありつつ浮いている毛もキャッチできるという点において秀逸なのだろうと思われる。

 

それほど猫たちにも気持ちよいのであればもう猫用にしてやることにしよう。自分にはまた何か別のブラシを見繕えばよいではないか。かくお気に入りのヘアブラシをやすやすと差し出すほどの冬の猫無双なのである。

 

猫はどんなものが気に入るのかはずいぶんと個体差がある。

コロコロが好きで、見ると自分にもかけてくれと寄ってくる子もずいぶん多いと聞くが、うちの猫たちはまったく好まない。当然、普通にペットショップで売ってる安価な猫用ラバーブラシが好きな子もいるんだろう。その一方で猫の舌の感触にそっくりの猫マッサージ用やすり一万円、なんていう高級品が入荷待ちの大流行なんていう話も聞いたことがあるが、それだって値段とは裏腹に、気に入ってもらえるかどうかはイチかバチかのギャンブルになるのだ。

 

うちの猫はたまたま「人間用の、ちょっといいブラシ」がうまく気に入ってくれたが、よその子にどうなのかはまるでわからない。それでもこのブラシを安直に人に勧めやすいポイントとしては「もし猫が気に入らなかったとしても、自分が使ってもめっちゃいいよー」という暴論を言いやすいという点にある。

我々は唯々諾々として猫の気まぐれのおさがりで暮らすのである。所詮愛の奴隷なのであるからして。

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