晴天の霹靂

びっくりしました

コーヒースカッシュ日和来る

素晴らしい陽気の連休土曜日、こんな日には風に乗ってもっと遠くへ行きたくなるな、と思いながら池の端を歩いていると、本当に風に乗った桜の花びらが次々どこかへ行くところだ。

冬を耐え忍んだ北国の面々は、散りゆく桜の下で貸しボートに乗って何か外国語の歌を歌ったり、しきりに春模様の写真を撮ったりして総じて陽気である。

たいそう賑わっている公園の駐車場の片隅では、少年が何事か真剣に警備員さんに告げ、やや耳の遠いらしい警備員さんが近隣に朗々と響き渡る声を張り上げて迷子放送を依頼する無線をしているところだ。付近を歩く犬の散歩の人やら、野球の練習に来た人やら家族連れのグループなどはみんな心配顔で各々の手を止め足を止めてその声を耳をすませ目を吸い寄せられている中、六歳のケンタ君はじっとこらえて凛々しく振る舞っている。

私も誰からともなくハラハラがうつり、行く道で両親らしき人をみつけたら「あっちの駐車場で元気に待ってましたよ」と教えてあげようと、心持ちきょろきょろしながら園内を歩く。

まったくもって、良い陽気である。

 

お気に入りのウオータードリップで淹れたコーヒーを、寒い時期にはレンジで一杯ずつ温めながら飲んでいたものを、今時期は炭酸割りでうまいことに気付いた。

アイスコーヒーというものが、好きなわりにはそれほど体質に合わずに実はあまり飲めない。外で頼むと出てくる、濃く抽出して氷が浮かべたアイスコーヒーは、せっかく「美味い」と思うのに飲みきれなかったりすることもある。

残念なことにカフェインの刺激と、氷で冷やした温度の刺激と、両方いっぺんに来られると胃の機能的にキャパオーバーらしい。

そうは言ってもこんな陽気に外から帰ってきたあとなどは、キュッと香りの良いコーヒーで体を冷やしたいという願望黙しがたく、試みにいつものコーヒーを炭酸水と同量で割ってみる。

氷もいれず、かき混ぜもせず、甘みもつけずに、そのまま。

ちょうどよいがぶ飲み具合と、ちょうど良いコーヒーの香りと、ちょうど良いカフェインの決まり具合で、これがちょっと他に見当たらないくらい全方位的に我が胃袋にちょうど良い。

世間一般のコーヒースカッシュといえば甘みやら香りやら色々ついてしまいがちで、すっきり飲めるものはあまり見かけないようだが、どっこいやって見ると大変美味しい。

もともとコールドブリューは比較的軽めに抽出されるところを、さらに炭酸で半分に割るともなれば「そんなことなら麦茶でも飲め」と叱られそうな気がしなくもないが、アイスコーヒーは好きだけど体質的にあんまり飲めない勢にとってこれはなかなかの救世主発見、と思うところである。

まったくもって、良い陽気。

 

 

 

2020年購入なので夏も冬も使い続けて今年で4年目。スッキリ目の美味しいコーヒーがいつでも飲める神グッズ。しかも安い。