つい先日Amazonのタイムセールで買ったばかりのウォータードリッパーが届き、予想を超えて面白いので喜んでいる。
この夏は出汁用パックにコーヒー粉をつめて冷蔵庫で8時間以上浸す方法で水出しアイスコーヒーを飲んでおり、結構満足していたのである。
「あんまり口当たりが軽すぎるような気がしないでもない」
という疑惑をだんだん持ち始めたので色々研究すると、安価で滴下式水出しコーヒーがいれられるイワキのドリッパーがヒット商品らしい、という情報を見つけたのだ。
真ん中のフィルター部分にコーヒー粉を入れてまんべんなく水で濡らしスプーンの背で平らにならしてから、上のドリッパーに440cc程度水を入れてセットする。
ドリッパーの中央の小さな穴から、4時間ほどかけて水は一滴ずつしたたり落ちて真ん中のコーヒー粉の層を通過し、サーバー部分にコーヒーが溜まっていく。
届いたばかりで、淹れるにもそれなりに時間がかかるので味の方はまだ研究中である。
パックに詰めて浸しておくよりも間違いなく香りはしっかり出てインパクトの強いコーヒーができるのは間違いない。
説明書通りに40グラムの粉を使ったら常温ストレートで飲むには濃すぎたので挽き方や量を工夫しているところだ。
ひとまず味はさておいても、とにかく風景が良いことに上機嫌なのだ。
自分が後ほど飲むコーヒーがゆっくりと一滴ずつ滴って水面を揺らし続けるのを見ているのがなんとも幸せなのでちょっとびっくりした。
そうか、パックを突っ込んでおくコーヒーは淹れ方がちょっとつまらなかったのだ、ということに初めて気づいた。
日々、夜が長くなっていく秋の夜にコーヒーが一滴ずつたまるのを見ていると大変に瞑想的な気持ちになる。
そうやって見守ったコーヒーを飲む満足感。
好きな喫茶店で豆を買ってきて、ミルで挽いて、という手順から最近少し遠ざかっていたものだから、コーヒーに関して忘れていた色々を久しぶりに思い出した。
家で飲むコーヒーは、入れる手順も味のうちなのだ。