晴天の霹靂

びっくりしました

『虎に翼』~大河に挫折しつつある中、朝ドラは頑張り切るか

大河ドラマ『光る君へ』を、なんとか面白いはずだと思い込もうと頑張りつつも回を追うごとに着実にへこたれて来ている中、ここに来て朝ドラが熱い(といいな)

 

www.nhk.jp

 

いつの時代の何の話だか全然知らなかったんですが「面白い」という噂を聞いたので試しにと思ってみた初回。まさか憲法14条の条文から始まるドラマだとは予想もしなかったので驚きました。

大変失礼ながら「時計代わりにやる放送でしょ」くらいの流し見を決め込んでいたところに

「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」

などと聞こえてくるのは激アツと言わざるを得ないところです。

 

その昔、政治経済の授業で習ったときには、「何を当たり前のクソ面白くもない建前」くらいに思ったほど、私の学生時代は一応画一性を担保されつつ生活していたものです。

それが、雇用崩壊時代に社会に出るやら、宗教右派の言いなりの政党による支配が続くやら、インターネットでアテンション・エコノミーが猛威を振るうやらしてる間に、あっというまに人心が北斗の拳の世界観みたいになるのを目の当たりにするにつけ「建前ってめっちゃ努力して守らないと消えるんだっ!」と驚愕するようになった昨今。

今となっては、朗々と読み上げられる14条の染み入ることといったらないですね。

 

また、まだ全然言語化されてはいない女学生時代の寅子の「結婚なんかしたら後戻りできないひどいことになりそうな気がする」っていう予感が、現代でもよくわかるのも面白いところです。

現在は当然明治憲法下ではないので結婚したからと言って女性が「無能力者」とされることは法制度上はないわけではありますが「なんとなくわかる」となる程度には本質的に変わってないところが多いってことだろうな、と思いつつ伊藤沙莉に乗り移らんばかりにして観るのでありました。

 

そんなわけで、『光る君へ』は近々に挫折するかもしれないが、その分『虎に翼』に期待を掛ける4月第一週でした。

https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2024040606345?cid=jp-LG372WKPVV

 

 

 

ちなみに最近のNHKではNスペの「下山事件」も超面白かった。

www.nhk.jp

今やNHKでもここまではっきりアメリカの反共工作であることを言い切っていいのかとびっくり。おまけに「アメリカの工作」という流れの中でちらっと田中角栄の名前が出てきたのもなかなか聞き捨てならないものを感じました。第一部第二部、どっちも大変な力作です。