晴天の霹靂

びっくりしました

『光る君へ』第2回 ~主人公は浅はかで良く走るのがいいよね

大河ドラマ『光る君へ』が、最低視聴率だなんてニュースも見かけますが、非常に面白いです。

「そうでしょうとも。吉高由里子の平安コスプレとか興味ないし」とか言ってないで、見よう見よう。大石静の脚本ですよ。

www.nhk.jp

 

晩婚の上シングルマザーになって(当時としては)中年になってから宮中に現れるまでの紫式部がなにやってたかってのは史実としてはたぶん分かってないんでしょうが、「恋文の代筆とかやってたんじゃないか」っていう設定が、今まであんまり想像したことのないキャラの立ち方で非常に楽しいですね。

いくら平安時代の女って言ってもやっぱりなんかしててくれないと重そうな着物で一日座ってるだけだと共感しようもないですし。

放送前の予告映像が出た段階で、綺麗な着物をきた吉高由里子がめっちゃ往来を走っていたので「いくらなんでもそれはないわー」とわりと冷めた目で見たもんですが、本放送見るとやっぱり、主人公ってむやみに走ってる方が圧倒的に面白いですよね。

今回の紫式部は往来走るような性格で、自分の能力は素直に鼻にかけるタイプだというので、なかなか身近な感じがします。

 

あと、後に紫式部パトロンになる道長ですよ。「満月だって俺のもの、わっはっはっは」みたいなバカっぽい短歌を詠んで千年後まで顰蹙を買い続ける男ですから、どうやっても鼻持ちならない男としてしか造形しようがないのかと思ってたら、なんとなくオドオドしている柄本佑がまた新鮮。このいまいち自信のなさそうな五男坊から「この世をば我が世とぞおもう~」までの間に何が起こるのかというのは色々想像の余地があっていいですね。

 

政治劇から出世物語から恋愛物語からコメディから復讐劇から、ひとつの器の中に入れられる面白そうなものは全部詰め込みながら進んでいく感じが韓国ドラマみたいで、第二回目にして私はけっこう期待値あがりました。

 

 

源氏物語は新訳が出るたびに買って、結局最初の巻ばかり溜まってしまうので、今回は潔く2巻から買ってみた。よく考えてみれば夜伽なんだからバカ正直に毎回頭から読む必要は全然なかったのだ。六条御息所による連続殺人事件が起こったり、恋に仕事に大忙しの源典侍が出てきたり、楽しい巻です。