暑いのでむしゃくしゃしてやった。後悔はしていない。
バリカン買いました。
グレイヘアを伸ばすようになってから、「隙あらば染めようとしてこない安くて近い美容室を探す」ということをすっかり諦め、自分でカットするようになって1年ほど。
洗面台で、眉切狭を持って、ちょっと気になるたびに気になるところをジョキジョキでやっております。
ただ切り揃える(たいして揃ってないが)しかできないわけではありますが、アクセントで真っ白の筋がランダムに入るので「これ、結構イケんだろ」と、思って過ごす毎日。幸せな人ですね。
そこにやってきたこの猛暑です。
前々からうっすら考えていたことが猛然と頭をよぎるようになります。
「内側を刈り上げれば、だいぶ涼しいんじゃないか」
梳く技術がないなら、刈り上げればいいはずだ。
奇しくもちょっと前からスキンフェードなる「一見長いがぴらっとめくると実は刈り上げてる女子」がわりと流行っているという情報をキャッチ。
やるなら今しかないのではないか、ということで人生で初めてバリカンを選ぶことにしたのでした。
初めてバリカンというものを真剣に見比べて驚いたことは、世の中にはほとんど違いのわからないバリカンがものすごい種類出ている、ということです。
「水洗いできる/できない」「コンセントのない場所でも使える/使えない」の差くらいなら私にも理解できますが、あとはまったく同じに見えるものが実に数十種類。
「一体これはどうやって選ぶんだ」
と、呆然とし始めたところで、他と一線を画す「吸引式」が目に止まります。
刈った毛くずを本体に吸引してくれるバリカン。
バッテリー式ではないので電源のある場所でしか使えませんが、私が使うとしたらどう考えても洗面台で大きな鏡を見ながらになるので、全く問題ない。
水洗いもできませんが、うちはなぜか風呂場に鏡がないため、風呂場で使うことは考えにくい以上、それも別に構わないように思われる。
あとは取り回しの心配で、本体が少し大きめなせいで刈ってるときに細部が見えにくいということがあるだろうか、ということが気になるくらいでした。
実店舗まで行って持ち比べてみたりもしましたが、手元が見えにくくなるほどのサイズの差であるようには思えず、そうなれば
「どう考えても家庭では毛くず吸ってくれる方が便利じゃない?」
ということで、吸引式を購入に及んだのでした。
結果、正解だったような気がします。
少なくても「初心者で」「洗面台の前で」「自分で」「鏡見ながら」やるなら、圧倒的に吸引式ではないだろうか。
扱いもロクに慣れてないので、最終的には多少散るのですが、本体に吸引された毛の量を見て「これが全部周辺に散っていたらどれほどブルーだったか」を想像すると、それだけで選んだ甲斐があったやに思えるのでした。
あと、刈り上げ。最高です。
涼しいし、6ミリで剃った襟足を逆さに撫でると猫触ってるみたいで気持ちがいいし、シルエットの収まりも良くなったし、帽子かぶっても端からモコッと変なボリュームではみ出したりしないし、洗いやすいし乾きやすいし。
楽しくなってどんどん短く、高い位置まで刈り上げていく自分の未来が容易に予測できてしまうのでありました。
刈り上げて行こう。
昔は「ツーブロック」って言ってたものが、いつのまにか「スキンフェード」になっていて、中年驚いちゃった。