晴天の霹靂

びっくりしました

ある雪道のできごと

普段は道が広いばかりが自慢の北海道だが、大雪の後は途端に車道も歩道も狭くなる。

たまたま小学生の列にでも行きあえば、いったん車道に出て追い抜きをかけるというわけにもいかず、一切真面目に歩く気のない彼らの後ろをトボトボとついて歩くことになる。

 

目の前に、五人連れの小学生がいる。おそらく、低学年。

前の方に男の子と女の子が二人並んで歩き、その後ろを女の子が3人固まって、色とりどりの帽子やら手袋やらに包まれて色鮮やかに歩いている。

もちろん歩けば歩くほど、彼らとの距離はみるみる縮まってしまい、もはや私は小学生グループに混じって一緒に歩いていると言っていい状況である。

前列の二人に向かって、その後ろの三人組の女の子が口々にこう呼びかけている。

「あたしの彼氏取らないでー」

どういう状況だ。

いったいどういう状況だ。

彼ら小学生のうちにいったいなにがあったのだ。

そう思っているうちに子どもたちははしゃぎながら横道にそれ、煩悶を抱えた私が一人、急に静かになった雪道をまっすぐ歩きつづける。

 

続きが気になるので、ついていけばよかった。