トップガンの新作見てきました。
超おもしろかった。
これに先立って1986年版も見返して、その青春描写の軽薄さに改めて腰を抜かしたもんでありますが、アラ還になったトム・クルーズが相変わらず軽薄であることの立派さですよね。
二十代、三十代の役者と並んで相変わらずビーチで半裸になるトムクルの、あっぱれなウザさ。
全然必要ないシーンなので当然上官に「全然必要ないだろ」って突っ込まれて「チームの結束のためです」と実に36年越しの言い訳です。
結束に上半身脱ぐ必要はないだろう。
相変わらず謎の西日が当たり続けてるので劇中どれくらい時間が経過してるのかまったくわからないところもいいですね、軽薄で。
どれだけ最新鋭の戦闘機でも、中に乗ってる人間は四方八方からの加重でぐにゃんぐにゃんなぎ倒されてるだけでほとんどなにもできないっていう描写は、前作のカッコイイ戦闘機バンザイ映画ではみられなかった表現で、良かったです。
マッチョな鎧の中でも人間自体は柔らかくてバグの多い生き物で、若い頃に思ってたよりだいぶ死にやすいんですよね。
人体はもろく、人はだいだい20代のころにやってたことをいつまでも続けていて何者にもなってないもんだし、第一希望の人生送ってる人もいない。
「そうかそうか、しんみりするのぉ」
なんて思いながら見てたら、なんか後半の展開がいきなり漫画みたいでね。
「そうだ、トムは軽薄ではあるが人類ではないのだっ!」
なんて思いなおして、泣きながら応援したもんですよ。
偉くならない、賢くならない、遠慮もしない。コレ大事。