なんだか世の中、釈然としないニュースばかりなのでここはひとつガツンといくべきだろうということで『ゴジラVSコング』見てきました。
でっっかいのが、がつんといっててよかったですわー。
昭和の少年じゃないので
という無垢なときめきは一切ありませんが、でもどっちもかっこよく撮られてるので
「ちょっと待てよ、どっちがタイプかなあ」
みたいなことは考えました。
コングのほうが面構えがそもそも人間に似てるし、体全体の表現力も人間っぽいのでイケメン度は高いのですよね。
そのくせおじさんらしさをちょいちょい入れてくるアピールは忘れず、
「ああ肩があがらない!」
の仕草とか、なかなかたまらないチャームです。
一方、ゴジラの方は、首の後ろあたりを掻いてやりたくなる「動物っぽいかわいらしさ」が残っていてそれもなかなかいい。
1歳位の身軽な年頃の若い猫がああいう姿勢になるときがあるのよね。
あと、時代を追うごとにサイケになっていく一方なのもおもしろいところです。
クリスマスみたいにビカビカしてて景気がよろしい。
「うーむ、甲乙つけがたい」
などと思いながら見ておりましたら、3回くらいBLっぽいシーンが入っていることに気づきました。
戦いの最中に見つめ合って咆哮するシーン、
それからゴジラが「お前……助けてくれるのかっ?」ってなるところ。
そして「ほんとうに、帰ってしまうのか?」とコングが立ち尽くして見つめるところ。
『椿三十郎』の三船と仲代と言って過言ではなかったですね、ごちそうさまでした。
大きな物と大きな物がぶつがってる映画ですから、小さいことを言うだけ野暮なのはわかった上で面白いからわざわざ言うと、変なところももちろん多かったです。
あのヘリコプターみたいな乗り物についてる「心停止したコングに、未知の高エネルギー物質から電流を流すために使った、あのアナログなスイッチって、本来なに?」とかね。
人類が見たことないエネルギー物質を「データ解析だけしたらすぐに新兵器の動力に使えます!」って、どういう仕組みになってるの?とかね。
いろいろ突っ込むのもおもしろいけど、そういうことじゃないんですよ。すいません。
あと、小栗旬が白目を剥くシーンはすごい。
『ちはやふる』の広瀬すずの白目もかなり感動したけど、役者さんってみんなあんなことができるんだろうか。
小栗旬、広瀬すずは日本の白目ムキストの二大巨頭と言えるであろう。
感染症対策であれするなこれするな、酒飲むな映画見るな、でも運動会だけやるぞ、ってなってる中、
久しぶりに大きなスクリーンで大きな物がバーン、バーン、ギラギラびかぴかっ、重低音音楽ビリビリ~っ、ひゃほー。ってなってる映画を見るのは、たいへんによかったです。
復習兼ねて見直したギャレスゴジラ。
実はこれも公開当初に劇場で観ている。
「ゴジラが出てくるまで引っ張って引っ張って、満を持して歌舞伎役者のようにどーん大見得切って出てくる映画」って記憶してたんだけど、
家で一人で観てるとゴジラ登場までの一時間が長すぎて耐えられなかったので
「劇場でみるってのはそういうことなのだ」と改めて認識した。