ネットフリックスの『三体』配信がはじまりました。
蓋をあけてみたら45分程度のエピソードで全8話、だいぶコンパクトにまとめたんだなあ、と思ったものです。
3話まで観終わりまして「あっ、へっ、はー、ほー」などと随所驚きをまじえつつみています。
何が一番びっくりしたって、長い話を限られた尺にまとめる技としてまさかの”人数を増やす”という方法が出てくるとは。
仲のよい主人公グループにそれぞれ経験を分担させることによって話を円滑にすすめ、それぞれのシーンの関連性を説明しやすくする、というのは見た目の情報の多い映像だからできることで、さすがあっぱれな手さばきです。
『三体』って、いろいろおもしろいところがあるんですが、大まかに言うと「ドーンってきてバーンっつってドシャーンってなるとおもしろくない?」っていうのがだいたいの要点ではあるので、そのへんのドンガラガッシャン感はさすがゲーム・オブ・スローンズのチームとネットフリックスの経済力で、大変派手。
あと、持ち前の(?)「なんでもわかりやすくするスキル」によって物理学の説明を色々と挟んでくれるので、ちょっとかしこくなった感まで味わえるのも、楽しいのでした。
エピソードタイトルから察するにこのサクサク進む方式で第二部のとっかかりのあたりまで話を進めるようなので、シーズン2も当然視野に入ってるのでしょうし、大いに楽しみです。やっぱ『三体』はどう料理しても楽しい。
この機会に抜け目なく文庫化されました。ドラマ観てから読むと格段に読みやすくなっておもしろい。
中国版ドラマは30話がっつり付き合ったおかげか、登場人物に対する共感はこちらの方が深かったりします。特にものも言わずに悲しげなまま歳をとっていく葉文潔の描写には本当にぐっと来る。