晴天の霹靂

びっくりしました

『デューン 砂の惑星PART2』~本当に安心しました

『DUNE砂の惑星part2』を観てきました。

鑑賞中から「よかった、ちゃんと面白い!」と安堵したこといかばかり。


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思い起こせば2021年のpart1公開時「たしかに絵面はすごいけど、話が始まる前に終わっちゃったから面白いんだかなんだかさっぱりわからない」という混乱の中に置き去りにされ、続編を楽しみに待ったらいいんだか涙ながらに待ったらいいのか全然わからなかったこの2年間。安心してください、話進みますよ。

 

part1のときにあれだけ我慢した反動のようにしっかり動き続けるストーリーに

ビルヌーブ監督も、こんなにやりたいことたくさんあったんならpart1の時点でもうちょっとカタルシス入れておいてもよかったんじゃないの」くらいのことを思ったりもしました。

 

また、このpart1からpart2の間に、北海道初のドルビーシネマ環境が整ったこともあり、私にとってはドルビー初体験映画ともなったのでした。ドルビーシネマと言われても、そもそもなんだかわかっていませんが、なんだか非常にビリビリいたしまして、ライド感すごかったです。

人が落下してくるシーンとか、本当に地面が揺れるものだから結構怖い。それから特に暗めのシーンの没入感も素晴らしい。

通常鑑賞料金に加えて600円も掛かる点に関してどうなんだってこととか、全国でまだ9館しかない環境向けに映画を作ってもそもそも理想的な環境で観られる人の数が圧倒的に限られていまう横暴をどう思ったらいいんだ、とか、いろいろ悶々とするところはありながら、正直すごく楽しかったです。

 

part1が本当に妙なところで終わってしまったので、明らかに中東を舞台にした白人酋長物であること関してのドゥニ・ビルヌーブの視線もぼんやりしてるように思ったのですが、今回はゼンデイヤの「うわ、引くわ」という表情と、ティモシー・シャラメの「こんなことまったくやりたくない!」という悲壮な青筋の立ちっぷりが批判的な語りにもなっていたところは良かったです。二人の芝居が本当にすばらしい。

 

あとは飛ぶやら落ちるやらの様々なガジェットも工夫に満ちて飽きない絵面でしたし、よかったよかった。1,2と頑張って付き合ってきた甲斐もありました。

2の最後も、またも当然のように半端なところで終わったことに関しても、まあ寛大な心で見守りたいと思います。

あと、怒ると一人で虫呼んで乗って帰る彼女超カワイイ。

 

「2まで頑張ればちゃんと話が進むから」と知った上で見れば、決して悪い映画ではなかった。

 

どさくさにまぎれてリンチ版の『デューン』を4Kリマスターして夏に公開予定だそうですね。「やめたげてっ」と思いつつ、公開されたらちょっと観たくなる気もする。

 

 

こういう流れになってくるとそろそろホドロフスキーも「やっぱり撮りたい」と言い出すんじゃないかとほんのり期待。御年95歳。

 

 

原作。正直私にはなんだかよくわからないのでありました。みんながそんなに映像化したいほど面白いって言うなら、そのうちもう一回読んでみるか。