『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』見てきましたよ。
すごいもん見たなあ、という以外にもはやあんまり言うことがないもんですね。
そもそも前作の『スパイダーバース』の時点で絵面がすごかった印象が強すぎて内容をまったく記憶していないというバグが発生しておりました。
さすがに、ちゃんと見直してから新作を観にいったわけですが、落ち着いて見直すと四年も前のアニメなのに記憶の倍くらいすごかったし、グウェンが超可愛かった。
そしたら新作ではちゃんとグウェンが主役級の扱いになっていたので、やっぱりみんな
「グウェンが可愛すぎて気が散る」くらいには思っていたのではないかと一人納得したもんです。
うっかり私も眉ピアスしようかな、と思いかけたくらいの勢い。
こちとら中年の眼差しで観ておりますから、ティーンエイジャーであるマイルスとグエンが可愛くて仕方ないのです。
ニューヨークの街を時々人を助けたりしながら自由に飛び回るシークエンスは、映画史上もっとも爽快なデートシーンのひとつになったのではあるまいか。
古のデートシーンって「幼稚で無意味なことやってるんだけど私たち恋愛で馬鹿になっちゃってるから超楽しいね」っていう文脈が多かったように思うんですが、
今作のスパイダーマン二人の、一人でやってても意味があって愉快なことを二人で一緒にやる爽快さは、最高にアガるシーンでした。
別に誰かを好きになることで幼稚になる必要はないんだぞ。
前作から引き続き、画面の中のすべての場所が常に動いているアニメなので、たぶん写ってる情報量の半分も理解できてないと思われはするものの、それによって楽しさが損なわれた感は特にないのが素晴らしかったです。
あと実写MCUがここのところずっと引きずりがちだった「テンション高すぎる映像がずっと続くので眠くなる」という現象がなかったのもすごいことで、あんなに隅々までミッチミチだった映像の中でもしっかり緩急の計算はしてあるという証左なんでしょうね。どんだけ。
あと、ニューヨークの人って何があっても「バンクシーか」で勝手に納得してくれるのが便利だな、と思っったもんです。
いちおう完結するところまで話を運ぶのかと思っていたら盛り上がったところで急に「to be continued」が出たのでだいぶびっくりしたのだけど、十分楽しかったので気持ちよく帰ってこられた。
ヴィルヌーヴ監督にもこういう感じでお願いしたかったのお……。