晴天の霹靂

びっくりしました

『ハンテッド 狩られる夜』~判断を全部間違える人っているよねえ

 

ハンテッド 狩られる夜』を観てきましたよ。

90分程度の低予算ジャンル映画としては非常によく出来ていて「いやー、なんかおもろいもん観たな。しかしよく考えるとあれは一体?」というようなことを反芻しつつ満足して帰りました。


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「ひどい目にあった美人がガッツを出す映画」っぽいからたぶん面白いだろうと思って足を運んだのですが、実際観てみるとガッツを出そうとするとだいたい失敗するタイプの美人。「あーあ。あーあーあーあ。あーあ」って思ってたら終わってしまった。

 

正体不明のスナイパーの方も、そっちはそっちで、非常に腕が立つし頭も良さそうだから「何者かな」と思いはじめたところ1から10まで陰謀論者っぽいことを喋ったあとで「お前らはすぐレッテルを貼るが俺は陰謀論者じゃない!」と言い始めたりするので、厄介な感じにこんがらかった人でもあります。

まず落ち着こう。怒りを抱くのは大事なことがだが、どうやらあなたは矛先が間違っているようです。と、観てるこちらは思うのですが、当の話し相手のアリスとはまったく会話が噛み合わないまま。いったいこの状況はどうしたら良いのだろうか、と頭を抱えて息を飲んで見守ることです。

 

そうこうしてるうちに深夜のガソリンスタンド併設のコンビニなのにゴルフ用傘20本くらいとか、手に取りやすいところにあるハンマーとか、今どき大量の乾電池とか、悪人をプレスする機械とか、謎の品揃えが次々に披露され、「映画とかで観るとうまくいくはずなのに実際やると全然うまくいかない作戦の数々」が潰えていくのでありました。

 

最後は子どもが出てくるので、母性発揮でパワーアップするエイリアンにおけるシガニーウィバー解決か、とちょっとがっかりしたら、どっこい救出される側の子供はアリスに全然懐かない。「やっぱりそうよね、この人、なんか共感を拒んでくるよねえ」と納得。

 

観終わってからもしばらく「で、あれは無差別犯罪?いや、犯人はあいつか?」などしばらく色々思い返しては首をひねるという後味長い系映画でした。なんか予想と違う感じでハラハラドキドキした。