お盆過ぎくらいの時期になると、家庭菜園をやっている知り合いがじゃがいもを掘りにくるように誘ってくれる。
いつも「ビニール袋にいっぱい貰えば十分」と思いながら出かけていって、結局なんだかんだとダンボール箱いっぱいくらい持たされて帰ってくる。
ここ数年、秋は山程のじゃがいも食べる季節である。
大きな鍋にたくさん茹でては、茹でたてにバターをのせて食べ、食べきれない分はつぶして片栗粉を混ぜて筒状に形を整えて冷蔵庫にしまっておく。
小腹が空いたときなどに冷蔵庫から出して一センチ厚さくらいに切ってバターで焼き、軽く塩をふったらいもだんご。
このいもだんごが北海道の郷土料理として紹介されるのをしばしば見かけるが、
「じゃがいもに片栗粉を混ぜて焼いて食べるくらいの軽食、だいたいどこの地域にでもあるんじゃないの?」
という気がして仕方ない。
郷土料理なんてそんなものか。
簡単だし、美味しいし、安いので昔からよく食べた。
暑い暑いと文句ばかり言っていた猫が布団の上で丸く寝るようになり、
最大風量でまわしっぱなしだったサーキュレイターが時間帯によって風量の調整をするようになり、
夏の間の懸念事項だった梅干しは干し上がって保存容器に移されて、
採れたてのじゃがいもが豊富でおいしくなる。
快適である。