晴天の霹靂

びっくりしました

グレイヘア十ヶ月目くらいの覚書 ~まだら期、アホ毛、艶

色々あって永らくお世話になっていた美容室に行けなくなってから10ヶ月ほど経って、着々と白髪も伸びてきた今日このごろ。

染めるのをやめたら年相応の白髪が出てきたということではあるのだけど、何しろ白髪になるのは初めてのことだから色々試行錯誤が必要でもあって、思いの外楽しい。

年をとるといろいろファンタスティックなことが起こるのだ。

 

その1、カッパの皿問題とカラーシャンプー

グレイヘア界隈で「移行期」と言われている、それまで染めていた髪の中央からカッパの皿状に白黒マダラの円が広がってきてしまう現象であるが、これはカラーシャンプーのおかげでなかなか楽しくやっている。

最初ピンクを使っていたのだけど単色だとギラギラしてくるのでオレンジシャンプーと日替わりで使うようにしたらなにかと良い具合。

風呂に入る前に「今日はオレンジに寄せようか、ピンクに寄せようか」と鏡見てシャンプーを選ぶのが、今まで経験したことない着せ替え感覚で、年を取るとこんな楽しみが発生することもあるのかとちょっとびっくりした。

 

製品自体にも書いてある通り白髪染めじゃないので、ブリーチしてない健康な白い髪にちゃんと色を入れようとおもったらそれなりの工夫が必要。色々試すと楽しい。

 

その2,アホ毛問題とデフューザー

アホ毛はどうやらある年齢から「結構多いな」と思うようにはなってきたのだけど「見えないフリをする」という態度で乗り切ってきていた。

気力や経済力や時間の不足で対応が追いつかないときは加齢に対してこの乗り切り方が増えがちなのが浮世の辛いところではあるが、意外にも私は白髪のおかげでついでに向き合う羽目になり、なんかラッキーだった。

 

昨今の常識だと「髪は完全に乾ききるまでしっかり乾かす。そうすれば膨らまない、アホ毛も出ない」がわりと主流であると思っていたので、私もそれにのっとってだいぶ頑張って乾かしてきていた。

それがどうも「オーバードライになるまで強い熱と風を当てるから髪の中の水分が飛んでアホ毛が発生する」という理屈もあるらしいという情報に行き着いて、試しにドライヤーの熱と風を和らげるアタッチメントを購入。

そしたらめちゃめちゃ髪が扱いやすくなってびっくりした。

手持ちのドライヤーの先端にこれを取り付けて、頭に添わせて頭皮を乾す、またはお椀状のところに髪のたばを入れて根本まで持ち上げるようにして乾かす。

温風を当ててる間は髪をわしゃわしゃしたり、ブラシを通したりもしない。

頭が寒くない程度まで乾いたらあとは自然乾燥。

本来パーマヘアとかを乾かすものなので、ちょっとウェービーに仕上がったらいいなあ、と思って挑戦したものではあるが、結果的にはテンションかけながらブローしてたときよりむしろストレート気味になったので、わからんもんですね。

ちゃんと潤いが残ってる感じの髪になって大変扱いやすくなった。

なぜ膨らむのかとかアホ毛が出るのかっていうのは、その人の髪質にもよるから結局は自分で調べて色々試してみるしかなくて、ある程度の余裕があるタイミングでないとできないことでもあるんだけど、やっている間はわりと楽しい。

 

3、ツヤ問題と椿油

白髪が綺麗に見えるかどうかは艶である、とは、たぶん伸びてくる過程でみんなが思う

こと(白髪に限らず髪全般そうなんだけど、そういう初歩の問題を強制的に再認識させてくるのが白髪だったりする)

この問題がちょっとお得なのは、ヘアカラーをやめて伸びてきた白髪の部分の髪が健康でツヤツヤなので、本来の自分の髪のポテンシャルを目の当たりにすることでウキウキで取り組む気になれる。

これも色々調べた結果「髪の保湿は水分と油分」という、基本的なところに着地した結果、久しぶりに椿油に手を出した。

親水性の高い植物性の油分ならなんでもよかったのだけど、椿油が安くて手に入りやすかったので。

 

昔ちょっと使ってみたときは、あんまり印象がよくなかったものだ。

「ベタつかないように」と思ってちょっとだけつければ、つけてもつけなくても差が感じられないし、それじゃあと思って多めにつけたらギトギトして油臭くなるし、どうしろと言うのか。

それもどうやら油のせいというよりは、使い方の問題だったのではないかという疑いを持つに至って、久しぶりに買ってみた。

 

カラーシャンプーをし終わってまだ拭いてもいない、水がポタポタ垂れるような状態の髪に多めに(標準使用量の三倍くらい)つけて手で揉み込んで、目の荒い櫛で全体になじませて、それから風呂を出る。

さっと拭いたらあとはデフューザーでだいたい乾かせばしっとりした柔らかい髪になってなかなか良かった。

「しっとりマックス」と「ここから先はちょっとベタつく」の境目の分量は結構繊細なのでまだ試行錯誤してるが、とにかく水分を含んだ髪にムラにならないように気をつけて使えば、ビクビクしなくてもそんなにひどいことにはならないとわかって良かった良かった。