NHKで放送している『金曜日のソロたちへ』という、一人暮らしの家にライブカメラを設置してひたすら覗く番組が好きなのだが、その中でしばらく前から気になっていることがあった。
若者の部屋には高い確率であの「丸くて光るやつ」がある、という事実である。
薄々は知っていたのだ。
あの「丸くて光るやつ」はセルフでライブ配信するときに使うためのドーナツ型のLED照明であることを。
しかし、今やあれほど広く人口に膾炙した存在であるとまでは思っていなかった。
なぜあんな形なのか、ということも同番組を通してようやく理解するようになる。
配信するカメラをドーナツの穴部分にセットするとちょうどいい具合に被写体に光が行き渡り、簡単にバランスの良い照明の状態を作り出せる、らしいのだ。
あまり何度も、いろんな部屋で見かけるので
「私も、あれを持っているべきなのではないか」
と、思い始めた。
webカメラを使い始めて10年選手の私にとっては、顔が暗いときはデスクのライティングスタンドの首をぐいっと曲げて自分に当てるものだったのである。
LEDになってからはだいぶよかったが、電球のスタンドを使っていたときは気がつけば顔面汗だくになったりしたもんだ。
そうやって本来の仕様法や、不本意な使用法などによって長年使い込まれたLEDライトは接触がやや甘くなり、近頃は何もしていないのに、突然へこたれたように使用中にふっと暗くなったりする。
絶縁テープで補強したりしながらだましだまし使ってはいるが、ここらでひとつ、あの若者めいたライトを私を導入してみても良いのではないかっ!
どれが良いのか全くわからないのでほぼ勘と値段にたよって選ぶことになったが、結果は、やっぱり便利なのである。
モニタの厚みやカメラのサイズとの兼ね合いで「真ん中にカメラを仕込んで撮影」という設置の仕方はできず、ちょっとずらしたところから当てる形だが、それでもデスクスタンドよりはるかに便利なものだ。
まずは明るさが選べるのが便利。
デスク用のライトだと、本来の用途が撮影ではないので「読み書きに不必要なほど明るくする」という機能は当然ついていないが、さすが撮影用ライトはちゃんと環境に合わせてギンギンに明るさが選べる。
かつ、発光面が広いせいなのか、デコだけがギラギラ光る、というようなこともなく、使いやすい。
私はTPOをわきまえず、やたらと額が光りやすいのだ。
次にUSB給電が便利。
パソコンまわりは放っておいても電源タップが年年歳歳渋滞していくのに、照明にばかりコンセントを割いているわけにもいかない。
最近USB口のついたOAタップを新調したばかりってこともあり、USBからつなぐことができるのは思いがけず大変ご機嫌だった。
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みっつめに、クリップ式が便利。
モニターの上にクリップでひっかけて使えるのは、デスクの上を狭くしないのでとても使いやすい。
手元を照らすのが目的のデスクスタンドに比べると、無理な力をくわえないで「丁度いい角度」に合わせやすいのも、大変便利。
当然、使用環境によってはクリップより三脚のほうが便利なのだろう。
テレビで若者たちの部屋に見かけるのは、三脚タイプが多いように見受けられるのはパソコンよりスマホに親しんでるケースが多いからかもしれない。
というわけで、どれがどれやらよくわからないので値段とクリップの形だけ見てなんとなく選んだLEDリングライトであったが、それでも結論としては「若くなくてもあるとだいぶ便利」だった。
かくして『金曜日のソロたち』は勉強になる。
ついでに今まで何年も使い続けてきたwebカメラが突然アンディ・ウォホールみたいな色彩で映るようになったので、一緒に買い替えた。
これもよくわからなかったので売り場にあった「安い方のやつ」を買ってきたのだが、それでもだいぶ映りがきれいになったには感心した。
私にとっては過不足なく、とてもいいカメラだ。
なかなか壊れる前に先回りして買い替えたりしないものだけど、やっぱりパソコンを変える位の頻度で、たまに変えたほうがいいんだろうなあ、と思った次第。
ついでに言えば、webカメラが壊れるとアンディ・ウォーホールっぽくなる、というのは今回初めての発見。
マリリン・モンローになったみたいでうれしかったので記念に取っておいてたまに使おうかと思ったけど、ややこしいので諦めた。