聞くところによるとプレイステーション5が近々発売の予定なんだそうだが、最近プレイステーション3で『肉弾』というゲームを始めた。
ファミコンの『スーパーマリオブラザーズ』以降、ゲームに関する情報アップデートがされていない私にとっては精いっぱいの最先端である。
もう、タイトルからパッケージから、とにかく正直な感想としては「汚い」というのが率直なところで、そもそもこの絵面のケースを家に置くことにすら抵抗を感じるくらい過剰な肉肉しさであるが、そこらへんは目をつぶってやり始めてしまったのである。
ゲームにも格闘技にもまるっきり興味はないが、なにしろ筋肉痛ってものが結構好きなのだ。
軽く筋肉痛になっておくとぐっすり眠れて気持ちがいいし、脳内になんらかのハイテンション物質が出て朗らかにもなる。
朝起きられないレベルの筋肉痛は困るが、ちょっと動くたびに「お、今日も生きてるぞ」と実感する程度の筋肉痛は中年にとってはもはや人生のご褒美と言える。
ピカピカ光る棒を左右に持って画面を見ながらひたすらキュートなおじさん達をぶん殴っていく。
専用のカメラで頭の位置をトラッキングすることで上半身全体の動きが再現されるので思ったより広範囲の運動になるのだが、画角から外れないようにするために足の位置は動かせない。
集合住宅で汗が流れて息が上がるくらいまで動いても階下へ騒音の心配がいらないところは大変にくい。
しかしプレステ3を持っていたとしても、ソフトを買い、専用カメラを買い、モーションコントローラーを2本買い、モーションコントローラー用の充電スタンドも買い、後出しで色々必要に気づかされるうちにゲームってこんなに金がかかるのか、とかなりびっくりした。
もうちょっと安くあがればコロナ禍で見直されそうなゲームであるものを(私のしらないところで見直されてるのかもしらないが)、普通の人がただ筋肉痛になるための出資にしてはいくぶん過度なプレッシャーではないか。
何も知らなかったのでソフトだけ手元にあればできるものかと思っていたが、これだけでは一切何もできない。ただ突然出てくるダニー・トレホに罵倒されてびっくるするのみの遊びとなる。
カメラとモーションコントローラーのパック。これがあれば左手にコントローラー、右手にモーションコントローラーを持ってプレイしてみることができる。
しかし感度が全然違うのでモーションコントローラー2本でないとなかなか面白さは味わえないと思う。
肉弾をやるなら遅かれ早かれ買う羽目になる追加のモーションコントローラー。気を付けて買わないとPS3用のものとPS3用のものとでは互換性がないらしい。
もう生産してないらしいので高くなっている。十年前のゲームだものなあ。
なくてもプレイはできるけどモーションコントローラーを2本使う以上はないと不便を感じるであろう充電スタンド。
モーションコントローラーってなぜかプレステ3からしか充電されないので、これがないとずっと本体電源入れておく羽目になってしまう。
なお、こちらが私のイメージする正しい肉弾プレイ動画である。怖い。
これを見て、どれどれ私も、とスマホで撮影してみたところ、中腰になって両手を前に突き出してバタバタし続ける謎の運動が写っており、我ながら「さすが農耕民族であるなあ」と不思議な感心をした。
今週のお題「運動不足」