晴天の霹靂

びっくりしました

ついに水風呂 ~空気で冷やせないなら水で冷やせばいいじゃない

「暑い」と「物価が高い」だけ言っていればだいたい誰とでもコミュニケーションが取れる時代がやってきてしまいましたが、お元気でお過ごしでしょうか。

 

この夏は「やばい、動けない」という状態を何度か経験したのち、ついにひとつの究極解に到達しました。

「水風呂」です。

毎年毎年恨みがましく繰り返すようですが、エアコンが普及してないくせに35度近くまで気温があがる北海道、冷たい空気で冷やす方法がないのであれば、冷たい水で冷やすしかあるまい、という考えに至るのであります。

一般的にあまり推奨されないのは、体力落ちてるときにいきなり冷たい水に入ったら心臓への負担が、というところではありましょうが、かくなるうえは、心臓の耐久性と放っておくと上がり続けてしまう体温との両天秤。

へそのあたりまで張った冷水に恐る恐る浸かっては変な声を出す猛暑日です。

なんとなく腰が引けた姿勢で、数ミリずつジリジリと水中に沈んでいきながら

「空気が水ぐらい熱伝導率が高かったら今頃日本列島全滅してるよなあ」

などという物騒な妄想をもはじめます。

 

数年前に世界的にヒットした『三体』というSFでは、衛星軌道に規則性がないために厳しい気象が突然襲ってくる惑星が描かれています。

人々は乾季が来ると脱水して干物になって乗り切り、過ごしやすい気象がやってくると少数残っていた人類が干からびた人々に水をかけてもとに戻す、という世界。

干物になってる間は倉庫に放り込まれてたりするので、指の一本二本が欠けたりもするんだけど、その程度のことはもはや誰も気にしない、というところはさすが中国SFの迫力。

「地球沸騰」と言われる昨今「そのうち現実にならんでもないなあ」と水の中でふやけはじめた自分の指紋をじっと見るのです。

 

 

 

3つ使いまわしているアイスノンの凍る暇もありませぬ(しかしアイスノンなかりせば、今頃本当に生命の危機だった)