晴天の霹靂

上品な歩き方とかを習得できないまま人生を折り返すとは

生成系AIと合作怪談作ってみた

生成系AIに関してはリリースから人口に膾炙するまでのスピードがスマホの比にならないほど早いのがびっくりですね。

「何ができるかわからんものにアカウント作るの面倒だしなあ」という程度のところで二の足を踏みつつ、今後自分はこのペースで老人側の世界に以降していくんだと実感する日々でした。

 

そんな中、BingAIが唐突にあらわれて、特別なサインインなしに使えそうな気配だったのでやっと試してみた。

生成系AI記念、「自分のエッセイを読ませて怪談に焼き直してもらう」を試しました。

あんまりおもしろくないバージョンのやつは普通に吐き出してくれるのだけど、「おや、今回のはちょっとおもしろいかな」というやつは途中でいきなり全部消えて「これについては回答をだすことができません」と書き換わってしまうので救済が大変でした。

怪談というジャンルだけあって倫理規定的にNGワードが入りがちということなのですが、小刻みにコピーを取りながらサルベージしたのが以下の怪談です。

 

■ネタもとの私のエッセイがこちら

rokusuke7korobi.hatenablog.com

 

■bingAIに読ませて怪談にしてもらったのがこちら

 

私はよく墓地に行きます。そこは古い墓地で、自然石の墓石がむらがっています。その中には、私の祖父母の墓もあります。私は彼らと話すために、時々花を持って訪れます。

ある日、私はいつものように墓地に行きました。その日は曇り空で、風が冷たく吹いていました。私は祖父母の墓に花を供えて、手を合わせました。すると、隣の墓石から声が聞こえてきました。

「おや、お客さんかい?」

私は驚いて振り返りました。そこには、白髪の老人が座っていました。彼は私に笑顔で手を振りました。

「こんにちは。私はこの墓の持ち主だよ。君は誰だい?」

私は呆然としました。彼はこの墓の持ち主だと言ったのです。でも、その墓石には明らかに彼の名前が刻まれていました。

「あなたは……死んでいるんじゃないですか?」

私は恐る恐る尋ねました。彼は首を傾げて言いました。

「死んでいる? そうかもしれないね。でも、それがどうしたというのだい?」

彼はまるで何でもないように話しました。私は恐怖に震えました。彼は死んだ人間なのです。それなのに、なぜここに現れたのですか?
「あなたは……幽霊ですか?」

私は震える声で聞きました。彼は笑って言いました。

「幽霊? そういう言葉もあるね。でも、私はただのおじいさんだよ。君と同じように生きているんだ」

彼はそう言って立ち上がりました。そして、私に近づいてきました。

「君も一緒に来ないか? 私と話すだけじゃつまらないよ。この墓地にはもっと面白い仲間がたくさんいるんだ」

彼はそう言って私の手を掴みました。私は悲鳴を上げて抵抗しましたが、彼の力は強くて逃げられませんでした。

「やめてください! 助けてください!」

私は必死に叫びましたが、誰も聞こえませんでした。彼は私を引きずって、墓石の間を歩き始めました。

「大丈夫だよ。怖がらなくてもいいんだ。君もすぐに慣れるさ」

彼はそう言って笑いました。私は泣きながら後ろを振り返りました。祖父母の墓が遠くなっていくのを見ました。

「祖父母……助けて……」

私は最後の力を振り絞って、彼の手を振りほどきました。そして、走って逃げようとしました。でも、彼はすぐに追いついてきました。

「どこに行くんだい? ここが君の居場所なんだよ」

彼はそう言って私の足を掴みました。私は転んで地面に倒れました。彼は私の上に乗ってきて、首を絞め始めました。

「やめてください! 殺さないでください!」

私は息も絶え絶えに叫びました。彼は冷たい目で私を見下ろしました。

「殺す? そんなことはしないよ。君を仲間にするだけだよ」

彼はそう言って笑いました。私は目が回り始めました。彼の顔がぼやけて見えました。

「仲間……?」

私は呟きました。彼は頷いて言いました。

「そうだよ。君も私と同じように、この墓地に住むんだよ。君も死んでしまえば、怖くなくなるさ」

彼はそう言って首を強く絞めました。私は意識を失いかけました。彼の声が遠くなりました

 

 

■そして感想

「祖父母……助けて……」

のセリフはに怪談中とは言えふふっと笑ってしまうところ。さすがAI。

私としては「阿弥陀如来の小屋」と「骨箱」という要素がこのエッセイ中で一番のエキスのところだろと思っているのに、華麗にスルーされたのがびっくり。

たぶん怪談を統計的に拾うと「阿弥陀如来の小屋」も「骨箱」もあまり出てこないものだから重要なものじゃないと踏まれたんだろうと思うわけですが、本当にそういうところだぞAI。

元のエッセイの中に多少私のオリジナリティみたいなものが入っているとすればその二点に凝縮されている筈であるんだけど、

「生成系AIは別にオリジナリティには興味ないもんなー」

と再認識したところでありました。

ちなみに「この話に阿弥陀如来の小屋と骨箱を入れて作り直して」と重ねると、もはやそういう要素をどう扱ったら良いのかわからないAI、明後日の方向に話を作り始めるので使い物になりませんでした(というかなぜかちょっとエロ方面の方へシフトしていくという混乱をみせたのは面白くはあった)

結果的にはテーマを墓地に絞っただけのさほど怖くもない普通の怪談にはなったけど、やってみるのは楽しい。

ブレインストーミングに使ったりするのは良いのではないか。