「エミューの脱走」という状況が、私はやたら好きらしいということに気づきました。
2021年に熊本で数日に渡ってエミューの集団脱走劇があったときもだいぶ興奮したもんですが、今度は地元北海道で脱走していたのを知るに及んで、これはもうエミューの脱走というムーブメントが醸成されつつあることを確信、ちょっとうれしかったのです。
妙な人っぽさとか、特別危険ではないところとか、コミュニケーションが取れるんだかどうだか測りかねる容貌とか、運動能力で勝負すると全然捕まらないところとか、すべてにおいて脱走するには最高の鳥ではないだろうか。
重力の掛かり具合が違うので同じようなコース取りで追跡しようとすると人類だけ面白い方向に倒れがち。
顔の位置と歩行の仕方は人間に似てるけど全体のフォルムがずいぶん違うので、突然対面すると牛も驚いて立ち尽くす。
しかし誰かの生命を脅かすような生き物でもないので捕まえる方もちょっと朗らか。
最後は軽トラの荷台で寄り添って帰るところが本当に最高。
九州のときはエミューをバックハグで捕獲したおじさまに一目惚れしたものでした。