晴天の霹靂

上品な歩き方とかを習得できないまま人生を折り返すとは

白菜ひと玉198円

やや小ぶりとはいえ、丸ごとの白菜が安くなっていて

「ああ、もう白菜の季節が来てしまうのか」

と持ち上げてみれば、ずっしり重い。

一年ぶりに会う他人の子はやけに成長が早いみたいな話で、今年最初の白菜というのは改めて妙な迫力がある。

 

数年前から白菜の一番好きな食べ方はとにかく生だ。

外から一枚ずつ剥がして千切りにし、適当にドレッシングを作って皿に山盛りザバザバ食べる。

こんなに柔らかくてみずみずしくて甘い野菜、生食がメインのイメージが少ないのは不思議なことではないか、と思いながらシャクシャクシャクシャク食べる。

 

残ったぶんはまた明日のサラダになるべく、新聞紙に包んで立てておく。

異様にずっしりした存在感に、ぼんやり側を通りすがった猫が驚いて飛びのいた。

これこれ猫や、これは白菜と言って冬の風物詩であるぞ。

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猫ほどの重さ白菜連れ帰る