新年明けましておめでとうございます。

年末にChatGPTにうちの猫で年始画像を作るように頼みましたら、一発で一応それっぽいものを出してきたのですが、興味深かったのは干支が「辰」になっていたことです。
「なるほど、今学習すると2年前くらいのデータをあさってくるのだな」
というのがタイムリーに分かって、参考になりました。
あとからシバきなおして干支だけ「馬」に変えてもらったのですが、猫に「馬」って書いてあるのが、それはそれで微妙にツボだった新年でした。

年末年始にいろいろした記録。
大晦日に摂取したエンタメ
www.tbs.co.jp
大晦日は例年なんとなく紅白歌合戦を観るんですが、今年はNHKオンラインのサイトがなくなっていたので、なんだかよくわかりませんが観られませんでした。
というわけで、大晦日にレコード大賞を観るという独りタイムスリップを繰り広げておりましたが、それはそれで楽しかったです。
ジャニーズがなくなったことで男子アイドルグループの幅がぐっと広がったのは顕著に面白かったと思います。相変わらず知ってる曲はほぼ皆無でしたが、そういうことではないんだよっ!
2025年に劇場で見そびれてしまった映画をUNEXTで視聴。超面白い。
思い起こせば近年の出産映画の多さですよ。2025年は『ファンタスティック4 ファースト・ステップ』『アバター ファイヤー・アンド・アッシュ』がありましたし、2024年秋には『エイリアン:ロムルス』
女性が出産前後でキャリアを中断されない社会を目指す潮流にのってド根性妊婦をスクリーンで観る機会って本当に増えたなあ、と感じます。
その流れの中でも、特筆すべきド根性妊婦のひとりが本作の修道女セシリアでした。 修道院で暮らしはじめたセシリアちゃんは、ある日妊娠が発覚するんです。
「いや、私戒律守ってるし処女だからあり得ないです」
「いやいや、身ごもったのはキリストだから大丈夫だよ。はっはっはっ」なんつって。はっはっはっじゃねえだろ、っていうホラー映画。
非常に映像が美しく、BGMが珍妙で、ゴア描写も悪趣味で、最高の一本でした。ラストシーンのガッツに刮目せよ。
相当に苦労の跡が見える映画でした。前作のヒットを受けての続篇で、要するに話は『ターミネーター2』なんです。
親子がいて、子どもを守るロボが居て、そこに子どもを狙う最強ロボが襲ってくる。というターミネーター構造にできれば何も問題なかったんです。
ところが 『ターミネーター』のジョン・コナー君は未来で世界を救う存在なので存在してるだけで執ように狙われる理由になってるんですが、『ミーガン』に出てくるケイティちゃんは、ふつうの子というところがどうしても設定上弱いのですよね。
兵器ロボに追い回されるには、後付けの設定が必要になってしまうんですが、世界を乗っ取れるレベルに強化された兵器ロボがふつうの子どもをわざわざ追いかけ回す理由って、まあちょっとむずかしい。
結果的に、「後半の推進力のためだけに子どもを攫ってみた」みたいなストーリーになってしまい、今ひとつキャラクターたちの動機付けがわからないまま、ただ呆然と画面を眺める、という次第。
とはいえ、悪くないところも色々ありましたから、「うーむ、なぜこうなった?」と考えるには興味深い作品ではありました。ところどころに合成AIぽい画面が散見されたのも2025年ぽくて面白かったです。
元旦に摂取したエンタメ
元旦は例年通り、よみあげ機を使って百人一首をひとりで取る、という遊びからのスタートです。ひとりでやる、って言うとだいたい冗談だと思われるんですが、むしろすごい面白いのにどうしてみんなやらないのだろうか?
またこのよみあげ機、というシステムがすばらしくてですね。現代ではまず文字情報として認識されがちな歌を”本来は声を出して読み上げられるべきものである”というところに立ち返れるのが本当にいいと思うんです。
「あしひきのー、やまどりのおのー、しだりおのー、ながながしよをー」とか言われると「ほんとに、無駄になげえよ」と思って笑っちゃう。
- 『をとめよ素晴らしき人生を得よ 女性短歌のレジスタンス』
ということで、正月くらいは短歌とか読みたいな、とチョイスした一冊。本当に、素晴らしい内容でした。ジャッジする側に男性しかいないということで小さく小さく扱われてきた女性歌人たちが、それでも書いて書いて書き残しつづけた大事な歴史を、今やっとまとめて読むことができるというのは本当に感動的なことです。
もとの身は雨乞いシャーマン・アマテラス死して慈雨ありぬ やるやおまへんか
『松蟲』穂積生萩
昭和天皇崩御って私も小学生だったので記憶はあるのですが、もとが雨乞いシャーマンだったから慈雨、という視点は全然思いつきもしなかった、あの頃の、陰に熱狂していた空気感を思い起こしたのでした。なんという気迫。
2022年のオーストラリアのホラー映画。若者の撮り方がやたらうまい秀作でした。面白い作品だったんですが、今年の正月はできの良い映画を観まくったので、ちょっとかすんでしまった。
これも2025年に劇場で見逃した韓国ノワールです。母娘ホラーものだから、私の関心領域としては観に行かねばならぬ一本だったんですが、こういう作品って公開館数も多くないので、見逃しがちなんですよね。
最初のワンカットから引き込まれる抜群の不穏さ、美しさ、配色、大人から子どもまで全ての役者の名演技。
息を止めるようにして観ていましたら、これがびっくりしたことに、そこまで人を引き込んでおいて、途中で話が変わるんです。
「あっ、でもあれがそうして、ああなったのか。なるほどお」
なんて思って、また改めて息を止めてじーっと見つめると、最初は不気味な話だと思ってたものが、実は哀しい話でね。
「なんて綿密に積み上げられた心理描写であろうか」としみじみ観たら、最後であんまりびっくりしたんで声が出ました。
まさか叙述トリック系だとは最後の瞬間まで予想もしなかった!
「なぜこんなに面白い映画が撮れるんだ」と気持ちよく頭をひねった元旦でした。すごい映画。
正月二日に摂取したエンタメまとめ
「にくはうまし」と読みます。スパニッシュのカニバリズムSFなんですが、これがまた仰天のおもしろさ、そして読みやすさ。
畜産動物にウィルスが蔓延したというので食糧危機により、たんぱく源として人肉を食べることになる世界です。どうやって「人間を食べる」ということに対する抵抗感を減らしていくか、と言えばそれはやっぱり言葉によって行われるんですね。
まず「これらはこれこれの原因によって人間ではない」ということを言葉を使い分けることによって最初は厳格に行い、だんだんみんなが慣れてしまえば、あとはまあ、わりと抵抗なくなるよ、という話です。
人間って結局言葉によってしか世界を把握できないんだから、あんまりむやみに自分の良心とか、信じるもんでもないですよね(むやみに諦めるもんでもないけども)
ものすごく面白いので、普段SF読み慣れない人にもお勧めです。
正月三日に摂取したエンタメ
正月三日は、「でかい本屋さんに行く」ということをここ最近の習慣にしています。
書店は物理で確認できるのが圧倒的に良いですね。『薔薇の名前』の完全版が平積みで出ていることに気付いたのは大きな収穫でした。
「完全版が出たということはもしかしてっ!」と思って店先ででアマゾン検索したら、案の定。やっと電子書籍版も出版されていたのでその場でKindle本を買ったりしてました。本屋さん、本当にごめんなさい。
かわりと言ってはなんですが、電子では出版されていないボーヴォワールとか買いました。今年も「女の権利」とか言って嫌われる人として生きていこうと思う。
これは2025年劇場へ観に行ったホラー映画なんですが、好きなのでこの機会にもう一回観ました。
子どものころに身内に不幸が多かったので、サルのおもちゃに呪われてると思い込んじゃった少年の話。巧みなホラー映画の型に包んで、監督の非常に個人的な話をぐいぐいしてくる感じが、好きなんですよね。ホラー映画として抜群の出来だし、ちゃんと悪趣味だし、やっぱりいい映画だと思います。
filmarks.com
2025年Netflixで異例の大ヒットをしたという韓国アニメですが、日本ではそれほどの話題にはならなかった印象でした。
観ると、実際よくできており、わかりやすく、曲も素晴らしかったです。
話は『アナ雪』で、エルザが「Let it go~」って歌ってた例のところで 「like I'm born to be~ 」って歌っておったので「おお、そのまんまや」って思いました。
アナ雪の他にロミオとジュリエットも入っており、ロマンスとして観てもとっても楽しく、話も分かりやすくなっていた印象。それでいて異性愛中心主義にもっていくわけではないというバランス感覚とか、シスターフット要素が後景化しない話の組み方とか、しみじみ「うまいなー」って思いました。面白い。
いつか読もうと思ってKindleの中に「積ん読」してたアガサ・クリスティをこの機会に読みました。正月に読むにはなんとも良い作品。
自分は大変なしっかりもので、独りで家庭を切り盛りし、子どもを三人育てあげ、夫が弁護士事務所を大きくするのを陰で支えた、と自負を持つ40代の主婦の話。
あるとき遠方に住む娘が病気だというので、「私が行ってあげなくてはっ!」と発奮、はじめて家庭を離れて一人旅をします。普段とは違う環境で、普段は会わないタイプの人達と出会うことで
「ちょっと待てよ、今まで自分ひとりが全部物事を分かって、自分ひとりのおかげで家庭がうまく行った、と思ってたのって本当なのか?」
という疑問が頭をもたげる、という話。
この話の苦いところは、せっかく首をもたげた疑問が、家庭に帰ったときに「やっぱり私の思いすごしだった」というふうに結局なかったことになってしまうことです。
後味が非常にざらざらした、とっても面白い作品でした。
まとめ
そんなわけで、ちゃんと人にあったり散歩したり、本屋行ったり、いろいろやりながら、ほぼ毎日映画を2本観て本を1冊読めてたので、正月ってやっぱりすごいですね。人間、リラックスすると情報って結構たくさん入れられるので、「正月はサボる」という文化は、今後もしみじみ大切にしていきたい。