晴天の霹靂

びっくりしました

『スキップとローファー』~進学校の真面目な女子高生

 

『スキップとローファー』を見ている。面白い。


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石川県の過疎の町から東京に進学した高校生の話である。

努力型で勉強はできるが、「みんな知り合い」という土地からいきなり大都市に引っ越したのでコミュニケーションの取り方になかなか慣れない。

ストレンジャーとしての目線で、日常生活に慣れていく様が語られている。

 

私が懐かしく見てしまうのは「進学校の真面目な生徒」だからである。

「勉強」という要素が全然入っていないただ楽しそうな学園ものを見ると

「いやいや、こんな高校生活みたことない」

と思ってしまうもんだが、この主人公はちゃんと友達づきあいと勉強の時間配分に悩んだりする。

そうそう、記憶にある高校生活ってだいたいこういうイメージだぞ、と思う。

 

真面目にがむしゃらにやればご褒美のように素晴らしい人生の花道がぱーっと開けていると信じて、なんか知らないけどがむしゃらにやったのだ、勉強を。

その結果、何の花道も見当たらなかった事には、今でも夜中に飛び起きて

「あの学生生活のすべてをつぎ込んだ学習時間とは一体何だったのかっ?」

と自問したりはするが、とにかく当時は疑問に思わずやった。

他に知恵も回らなかった。

まあ、考えようによってはそれこそが青春とも言えば言えて、補欠のままずっと部活を頑張った子とか、誰からも褒められない趣味にひたすら没頭した子とかと変わるところなく、あの一本気と体力が、そもそも高校生というものかもしれない。

 

それでもきっと、感受性の解像度の高かったあの頃には今では忘れてしまったようなささやかなドラマの数々はあったには違いないのだ。

友達と観に行った映画は『ベイブ』と『シンドラーのリスト』だった。

野球部の男子が頼みもしてないのに突然オールディーズのCDを貸してくれた。

一人で弁当を食べながらドストエフスキーを読んでいた。

見ていると、そんなことを思い出す。

「勉強しか」やってなかった、なんてことはないのだ。

目が覚めてから眠るまで活力に満ちていて、頑張れば将来は今よりよいと信じており、毎日新しいことがたくさん起こっていた。

思い出すことをサボって灰色に上書きしているだけで、本当は地味ながら激動の日々を生きており、その合間に勉強もややしていただけだったに違いない。

ちょっとばかり懐かしいな、高校生活。