結局あれこれ試しても一番効いた感がする龍角散であるが、毎回必ず思うのは
「これはもうちょっとのみやすくならないものなのだろうか」
ということである。
口に入る量の粉末と同じくらいの量の粉末を毎回こぼしているような気すらする。
やたら細かい粉末が喉に張り付いてゲホゴホなることがすなわち薬効で、水で飲んだり直後に飲食してはならじ、とまで公式サイトには書いてあるので、まあ飲みにくいから効くということなのだろう。
薬だからって優しくしてもらえるとおもったら大間違いだっ。
そんなわけで、全部知った上でも
「やっぱりもうちょっとだけのみやすく……」
という欲が出てしまうのもまた龍角散のポテンシャルでもある。
エッセルスーパーカップ超バニラ(マルチパック)の龍角散のせ。
龍角散の元気な粉末感は残ったまま喉まで届いて咳と痰を沈めつつ、炎症も冷やされるので、これが一口ごとに大変に爽快なのである。
龍角散といえばおなじみ、墨汁の苦味を強くしたような味で、正気のときに食べても旨いのかと言われればほぼ考える余地もないとは思うが、体調によってはこんなに元気が出るセットもない。
龍角散的な正しい服用方法の原則からいくとギリギリアウトな感じが濃厚だが、粉末を飲むことにすらつかれた一時には、ちょっと染み渡るチートであった。