晴天の霹靂

びっくりしました

咳止めに花

ずいぶんとヤバい感じの咳が止まらないので、時勢柄、できるだけ外出を避け続けて3日。

「そうは言っても熱が出ているわけではないので、そろそろ外に出ないと本当に病人になってしまう」

という小心な危機感を持って恐る恐る外にでることにする。

自分でも大げさな気はするが、やっぱり人前で咳が全然止まらなくなったらいやだなあ、という恐怖心はどうしても湧くのだ。

まずは最寄りの薬局に滑り込み、トローチと咳止めを素早く買って、それらを口に放り込んで、ようやくちょっと自信を取り戻す感じになる。

おお、なんだ。結構大丈夫ではないか。

 

世はまさに3日見ぬ間の桜かな。

桜の木が、ちょっと目を離して居たすきに力強い蕾をたくさんつけていて感動的だ。

私が咳にばっかり気をとられている間に、世間のほうではこんなに季節を進めていたとは立派なものだ。

そうそう、世間よ。そんな私の方でもひとつニュースがあってね。

生まれてはじめて、「咳のし過ぎで鼻血が出る」という怪奇現象を体験したよ。いやあ、絵面に悲劇性が生まれにくいキャラだよねえ。

などと訳の分からないおおような気分になるくらい、やはり人間外を歩くと朗らかさが供給されるものである。

 

自治体では抗原検査キットの無料配布を今月いっぱいまではまだ行っているようなので、

「じゃあこちらの予後の心構えの問題もあるから無料なら一応検査しようかな」

と申し込んでみたものの、なかなか届く様子はない。

まあ、いまさらコロナ感染症なのか風邪なのかを分けることは、誰にとってもあんまり意味をなさいのかもしれないが、

「今まで経験的に知っている風邪とは違う何かに感染している当人」にとっては指針がなさすぎてちょっと困惑するところではある。

 

とにかく桜は、見逃さないようにしようと咳止めを握りしめて誓う春。