『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』観てきました。
一作目であんまり面白かった思い出がないので、行くつもりもなかったのではありますが、改めてツラツラ考えるに、2009年ならともかく未だに3Dに一人執着してるキャメロンは「だいぶ偉いよな」という気がしてきます。
「じゃあ、行くか」なんて言ったはいいけどいつもの癖で、つい2D上映の方を買いそうになったりしまして、危ないところでした。
視力が悪いこともあって本質的には3Dってあまり好きではないのがやや辛い。
そんなこんなで、久しぶりに劇場入り口で3Dメガネを配布されたときにはなんかしみじみしました。
3D上映が流行っていたころは形式の違うメガネがうちにも何本かあったものですが、めっきり使わないので全部処分して久しかったものです。
一番大きなIMAXシアターには意外なほど観客数が多く、アバターってこんなに人気あるのかと見回していると、横のシートに座ってる女性が白マスクにでっかいサングラスをつけて赤いコートというすごい出で立ち。
「すわ、何者!」
と一瞬思ったのですが、よく考えたら自分も白マスクに黒メガネなのでした。
そうそう3D上映ってこういう間抜けな光景になるんだった。
冒頭の森のシーンはちょっと暗めだったので、
「これ三時間見たらあとで具合悪くなるかもしれない」
と心配しましたが、後半、舞台が海に移ってめっきり明るくなってからは、メガネのことも3Dのことも忘れるくらい自然な没入感だったのは大変な技術の進歩。
雨がこっちに向かって降ってきたときには濡れるかと思いました。
良いシーンは色々ありまして、雑用ロボみたいなものがいちいち可愛いのは楽しいし、カブトガニみたいなロボもパワードスーツも、心くすぐるデザイン性のあるものがいっぱい出てきてくれるのは大変な目の保養でした。
その一方で、随所で「日本のホームドラマも苦手だけど、アメリカの親子愛も相当苦手」という再確認をしつづける3時間でもありました。
「あのお父さんも授賞式で妻の容姿をからかわれたら自分のマチズモのために率先してビンタしに行くタイプだよなあ」
と思うと、できるだけ関わりたくないという思いが先に立ち、どうも話が入ってこない。
あと、米兵のスパイとして連れ回されることになる、一人だけ皮膚の色が違って小柄であまり衣装も身に着けてない少年が「モンキーボーイ」と呼ばれているのがちょっと気になったりもするのです。
演じてるのが白人の役者さんであるとはいえ、アジア人としては見てるとだんだん変な気持ちになってくる気がしたんだけど、あの違和感は私にだけあった違和感なのかどうか、それはちょっと他の人にも聞いてみたいところではありました。
総じては、観に行ってよかった。
「どうも自分を中心に世界が回ってる感が鼻につく」くらいのことは思ったものの、アトラクションとしてはとても楽しかったです。