晴天の霹靂

上品な歩き方とかを習得できないまま人生を折り返すとは

『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』~帰り道に元気が出る映画を求めて

ロード・オブ・ザ・リング二つの塔』観てきました。

IMAXっていいもんですね。

一作目の「旅の仲間」より、より明確に戦争映画となっている「二つの塔」は悪趣味なところが隅々まで見えて

「うわ、思ってたより悪趣味だった!」

なんて思って観ていたものですよ。人がバラバラ、バラバラと。


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地平線まで見える何もないところをただひたすら走る、というシーンがやたら多いので、演者の人たちは走ってるうちに

「あれ今何の仕事してるんだっけ?」

って混乱しないかな、などと心配になってきます。

それくらい見渡すかぎりスタッフもいなくてカメラも見当たらない情景が延々と続くのをIMAXで見るのはやっぱり気持ちがいいもんでした。

 

何もないところを走らされすぎる皆さん

 

瀕死のヴィゴ・モーテンセンを賢い馬が助けに来てくれるシーンがまた良くって。

「私になにかあったらうちの子もこんな風に助けにきてくれるかしら。来ないだろうなあ」

なんて、家で留守番してる黒猫のことを思い出してちょっと泣けてきたりなんかします。

まったく関係ない映画で涙腺緩むくらいすっかり猫上級者になってきた昨今、もう何でも泣けるよ。

 

また不必要にかっこいいヴィゴが、エルフと付き合ってるくせにちょっと人間の女の子をそそのかしちゃうシーンがあるのはよろしくないですね。

周囲を励ます役回りの人ですから、「いや下心とかないし」とかいう言い分ではありましょうが、あんなテストステロンだだ漏れしてる眼差しで若い女の子をじっと見つめたらどうなるかくらいわかってたでしょうよ。

本当によろしくないことですよ(たいへんごちそうさまでした)

あらやだヴィゴ・モーテンセンかっこいい

 

 

いっつも目を回してるフロドが、なかよしのサムに

「相手を傷つける呼び方で人を呼んじゃだめだ」

って言うシーンも改めて良かったです。

こういうシンプルな真実をストレートに言えるのって、むしろファンタジーの枠があってこそ、っていう気がして、劇場で「ああ本当だ、フロドの言う通りだ」って、ちょっと居住まい正す感じしました。

現実世界ではストレート過ぎてあんまり言わないが、本当に基本中の基本だし、けっこう人は忘れがちじゃあるまいか。

何かと目を回しがちだったフロド

 

 

我が家は映画館へ行くまでの道が下り坂なんです。

自転車で行くときはほぼ漕がずに行けてしまうので、気楽に観に行けて非常にいい具合なんですが、その分帰り道は当然全部上り坂。

この季節になってくるとレイトショーの帰りは暗いし、寒いし、灯火つけてるからペダル重いしで帰るの本当に大変なんですが、こういう感じのスペクタクル映画を観たあとで太ももの筋肉ピクピクさせながら自転車漕ぐ時間は結構嫌いじゃないです。

最後ガンダルフが援軍連れてくるシーンなんか思い出しながら

「夜明けだっ!ガンダルフ来た!遅いんだよ、いっつも!!」

なんて言い言い夜道に愛馬を駆って進むわけですね。ギコギコギコ

 

この情景で帰宅