『トップガン マーヴェリック』の大ヒットを記念してでしょうか、1986年のトップガンの冒頭映像がYou Tubeで公開されております。
「うわっ、やめなさい、条件反射で人の感情を揺さぶる特殊映像をむやみに見せるんじゃありません」
と思いながらも、最初の90秒、「デンジャーゾーン」のあたりだけ繰り返し再生してしまいます。
本当に、どうやってこれほどかっこいい映像を発明できたものだろう。
だいたい大人が本気で普段の仕事をやってる姿ってのがかっこいいんですよね。
(大事なのはこういうところなんですよ。「仕事してます」のていでパソコンの前に座ってるだけの人を大量に写し続けた『シン・ウルトラマン』の皆さんっ!)
この人達はたぶん芝居ではなく、普通に各自の業務に勤しんでる人たちなんだと思いますが、無事戦闘機を着艦させられておもわず踊っちゃうこの右端の人のことが本当に気になります。
この方、きっとずーっと一人で「あのイカしてるの、実は俺なんだぜ」って思いながら生きていたんじゃないかと。
あと、この映画を観て空母に着艦させるのは「ワイヤでひっかけて無理矢理止める」のだということを初めて知りました。
そんな無茶な仕事私なら断るけどなあ。
もうちょっと真面目に方法考えてくれよ、と。
野生動物を仕留める罠かよ、と。
「大人なのにすごい走ってる!」っていうのもいいですね。
大人ってアスリートかアクションスターでもない限り本当に走らないから、たまにちゃんと走る普通の人をみるとナショナルジオグラフィックを見てる時なみに感動を覚えます。
人類って、大人になっても走れるんだぜ、知ってた?
「芝居ではおそらく出てこないマジ仕草」とお見受けするのが、エンジンの爆風を防ぐときに脚を前に伸ばして姿勢を低くするこの右側の人の動作。
これも観た瞬間に「あっ、膝伸ばした!まじかっこいい!」と思いました。
私も今後上から爆風が来たときはこうやって避けることにしていきたい。
なぜ脚を伸ばすとかっこいいのかという点についてはDon't think. Just do.
かように「ガチで業務に励んでる人たち」の中に、ワンカットだけ芝居っぽいぼんやり兄弟が居るんですよね。
「この人達だけ明らかにいらんだろ」という気持ちもあるが、他のカットがかっこよすぎるのでこの際ご愛嬌。
You Tubeで切り取りを観なくてもアマゾンプライムでまるっと一本観られるんだけど、全部見るとそれはそれで観てられない部分がずいぶん多いところが、この映画のすごいところ。
たぶん冒頭の90秒を繰り返し二時間見てるほうが面白い。
新作の『マーヴェリック』は何の屈託もなく超楽しいです。
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