晴天の霹靂

びっくりしました

憧れのあの子はやり投げ競技場にいたのでした

【今日の観戦記】

女子やり投げのハイライトですごくいいものを発見しました。

オリンピックでもない限りあまり目にしない競技なので「なかなか変わったものだな」なんて思いながら、漫然と画面の中を見ていたのです。

すると、選手が投げ終わったあと、大変かわいい箱が槍の到達した地点に向かってチョコマカと自走してくることに気づきました。

わたしは危うく叫びそうになったもんです。

「出た、スターウォーズのアレ!」

広いデス・スターの廊下でストームトルーパーの足元をチョロチョロしている、箱型ロボットにそっくりです(後に知るところによると修理ドロイドと呼ばれているらしい)

謎の小さな箱が忙し気に走っている様が非常にかわいいと常々思っていたものですが、あの夢のロボットがまさか、やり投げ界に存在していたとは。

何もしてくれていないけどかわいいからとりあえず競技場にいるのだとしたらそっちの方が嬉しいけど、でもきっと計測か何か、地道な仕事をしてるんだろうな。

 

 

 

 【今日のオリンピック読書】

いい大人が全裸で大運動会を大真面目にやる、と思うだけでもうなんだか笑える、古代オリンピックの見てきたようなドキュメンタリー。

「なぜむやみに脱ぐ」とは思うけれども、考えてみれば大相撲なんかも裸に近い状態で肉体美を見せる競技ではあり、人間って放っておくとわりと脱ぎがちなんだろうか。

 水の供給の安定しない気候のもとで行われる夏の祭典に人々はバタバタと熱中症で倒れ、公衆衛生の整備されてない都市でのビッグイベントゆえの伝染病が蔓延していく。

しかし、それでも見る人も出る人も、命がけの大騒ぎ。

色と金にまみれ、堂々と不正が横行するのを知りながら人々は清濁併せ持つイベントを全力で楽しんだ。

すでにスポンサー契約だってあったし、戦車競走ではローマ皇帝ネロから多額の賄賂をもらった審判たちが完走すらできなかったネロを優勝者にしたこともある。

 

奴隷身分でなく、物見遊山にでかけられるくらいのお金があって、健常者で老いてなくて、男性のギリシア市民として生まれていれば、古代オリンピックは少々の腐敗くらい、言うだけ野暮な楽しい祭りだっただろう。

今も昔も、そんなに変わってないと言えば変わってない。

祭りは楽しいのだ。