晴天の霹靂

びっくりしました

『エヴァンゲリオン劇場版』および『呪術廻戦』~頑張ってみるもよし、楽しく見るもよし

 

TV版から初めてネットフリックスで着々と鑑賞中のエヴァンゲリオンシリーズ、めでたく「劇場版」まで見終わりました。

相変わらず、辛気臭いし、シンジ君はブツブツ言ってて動かないし

「……うむっ、やはり見るのがつらいぞ」

と思っていたのですが、巨大フジ隊員(綾波レイ)登場あたりからだいぶ面白くなり、最後大笑いでの「見たよ、あれ面白かった!」ということになりました。

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に

  • 発売日: 2019/08/01
  • メディア: Prime Video
 

 

「で、どうだった?」って聞かれるものだから、

「細かいところはよくわからぬが、『ほんとうは性交より自慰行為の方が楽しいものであるが、その手のことを堂々と言うと異常な人だと思われがちだからなるべく人には黙っておいた方が無難である』というアニメだったように見受けられた」

と、いかにも鑑賞直後ホヤホヤの感想をぶつけると「……そうだったけ?なんか違うような気がするけどな」というようなことを切り替えされたりして、「でも最初も最後もそういう話だったからにはきっと真ん中もそういう話だったんだよね?」とこちらもおぼつかなげに応答すれば「うーん、そうだったかなあ」となるもので、つまりこういうところを楽しむ作品なんでありましょうね、面白かったです。

 

とはいえ、ラストシーンの壮大なオチにむかって進むあの「長い忍耐の時間」は、巨大な女性へのロマンとかスタイリッシュなデザインの兵器とかにあまり興味を持たぬ私としてはなかなかしんどいもので、本当に申し訳ないと思いながらも倍速で見ていたりはするのです。

そうまでしてわざわざ見るっていう経験もたまにはいいんじゃないかなあ、と思ってもいる一方で、逃避行動みたいにエヴァエヴァの合間にふとクリックしてうっかり観始めちゃった『呪術廻戦』のほうはまた、たいへん苦もなく見やすいので感激しました。

 

主人公は清々しくもちゃんと馬鹿だし、そのぶん余計な独白しないでしっかり動くし、どう考えても単なる性虐待だろそれっていうにわかには受け入れがたい政府機関も出てこないし、楽しくサクサク観ていられるのすごいなっ!

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五条悟先生がかっこいいんですよ。 

 

去年あたり『鬼滅の刃』を見ていたときに、いくら熱心に見てもあまりピンとこなかったので「ひょっとして自分は、他人の妄想の中に情熱をもって入っていく気力、体力、集中力がもう衰えてきてるのではあるまいか」というようなことを考えたのですが、今年になってから萩尾望都やら庵野秀明やら鶴屋南北やら、得手不得手とりまぜて人の作った世界につかつか入っていって肩まで浸かってああ愉快、という経験をまたたくさんしているので、なんだだいじょうぶじゃん、まだまだいろんな未知の湯に浸かっていこう、と思っているのでありました。