晴天の霹靂

びっくりしました

炬燵の省エネとスマート家電化~および猫との距離感

 

 猫がいるので冬は炬燵を出しているのだが、熱源としての炬燵にはあまり信用をおいていないのである。

「上から暖めるというのはどう考えても効率がよろしくないであろう」

という疑惑を常々持ってもいるし、炬燵というのはどういうわけか少々暑すぎるようにも思うのだ。

猫が時々のぼせてヨロヨロ出てくるのを見るのは面白いが、健康のためにはそう感心したことでもなかろう。

 

その点でいえば、小さいホットカーペットを敷いてその上に炬燵を組んで使うと使い勝手がいい。

ホットカーペットの弱運転はふつう炬燵に比べてだいぶ弱くできるし、炬燵一つ分程度の小型のホットカーペットであれば電気代も安い。

 

引っ越し前の家で使っていたアイリスオーヤマの2畳のホットカーペットの電熱線が切れて使えなくなってしまったのを機に、今年はラグとホットカーペットが一体になったのを買ってみた。

長方形の我が家の炬燵を載せると奥行きはほぼぴったり、長辺の端には座布団ひとつ置く程度のスペースが持てる。

狭い部屋にうってつけのこのサイズは他になかったので選んだ(どうやら正しい使用法ではは上に机などの家具を載せちゃいけないらしいのではあるが)。

小さいだけあって消費電力も27W~70W、最大出力にしても我が家の炬燵の最弱運転(90W)より非力である。

最弱で付けておいて触ると

「ついてるのかな?本当についてる?うーん。あ、ついてるかも?」

というくらいのほのかさで、連続運転するにはむしろ理想的だ。

今の季節ならこれくらいでも炬燵布団で覆っておくと十分いい具合のオアシスとなって、さっそく猫は出てこなくなる。

 

8時間で切り忘れ防止のための自動切機能がついているが、スマートス電源タップと連動させて5時間でいったん切るようにセットした。

面白いのは5時間たつと、計ったように猫が「寒くなりましたけど?」と言いに来るのだ。

あっはっはっ、そうか切れたか、そりゃ寝てるところすまなかったねえ、と思いながら声を張り上げる。

「アレクサ、こたつ付けて」

かちっとかすかな音を立てて電源タップが再びオンになるのが分かる。

猫は一応私の膝に載ってゴロゴロ言ったりなどして適度に愛想を振りまいてから、潮時を見てまた炬燵の方に引き上げていくのだ。

 

あまり炬燵が心地よすぎると春になるまで自分の家の猫の顔が拝めない、などという危険もあることを思えば

「5時間おきに炬燵をいれるように要請にくる」

くらいの距離感は人にも猫にも、具合がいい。

ときどき回覧板を回すついでに世間話もしていた昭和のご近所づきあいみたいもので、ちょっとの手間は残しておくのは悪くないもんでもある。

 

 

 

 ちなみに猫が主に炬燵を使うのに対して、机に向かう人間は座布団サイズのホットマットを使う。

普通の座布団と座布団カバーの間に仕込んでずっと気に入って使い続けており、すでに二代目。

消費電力はホットカーペットと同じ27Wなのだが、さすがにサイズが小さいだけあってどうかすると尻が暑いくらいになる。

もうずいぶん長持ちしているが、壊れたら今度こそ強弱切り替えのついたやつを買うと決めている。