晴天の霹靂

びっくりしました

鰹節を袋ごと抱えてたべるのが夢

手の平に容易に乗るサイズで我が家にやってきた生後二か月の子猫を、

「やれ食が細った、やれちょっと太り気味、やれ鰹節が好物だが腎臓に悪かないか」

などとあれこれと神経をとがらせて600グラムの毛玉から五年と十か月かけて五キロまで大きくしたのだ。

それがある日、最初と同じくらいの小さな壺に入って帰ってきて、結局再び手の平サイズに戻ってしまった。

 

時は循環してるし、人生は壮大な伏線回収だし、物語は行って帰る。 

妙に懐かしく感じるサイズ感の壺をしっかり胸の前に抱えた瞬間

「なるほど収まるべくして収まるものだ」

と納得のいく思いがした。

 

 

好物の鰹節ミニパックをふたつ持たせて送りだした。

ひとつは、途中でおやつに食べる分。

もうひとつは、エライ猫に会ったときに袖の下として渡してよくしてもらう分だ。

でも後から気付いたことには、久しぶりに内臓の痛みから解放されたのがうれしくてふたつとも自分で食べてしまってないとも限らない。

 

やっと自由に食べられるのだから、足りなかったらとりにこい。