愛用している「詰め替えそのまま」がついに壊れた。
調べれば、購入したのはほぼ二年前。
「うーん、壊れたかあ。二年で壊れるかあ」
と思いつつも、もうこれなしではやっていけないので間髪入れずに買いなおす。
シャンプーなどの 詰め替えパックにポンプをつけて逆さにぶら下げるだけのこの商品、たいへん画期的で気に入っている。
問題は液体の粘度とポンプが合うかという問題が生じる場合があることくらいか。
おそらくはボディソープとシャンプーに関してはほぼ問題ないのではないが、コンディショナーは粘度が高いやつだと詰まる。
今回壊れたのも、おそらくポンプの中でちょっとずつ詰まっていったのではないかと思われる。
ちなみにコンディショナーはDoveだ(ドベではない、ダヴだ)。
さらに言うと、ちょっと値段が高い。
出店者によって微妙に値段が違ったりもするけれど、だいたいワンセット千八百円くらいする。
シャンプー、リンス、ボディーソープ、と一気に用意するとちょっとひるむくらいの値段になる。
質実剛健、というか遠慮なく言ってしまえば不格好なものにこの値段かと思うと悩ましい。
そうは言っても、一度使うと戻れないほど便利な理由は二つある。
ひとつはボトルなどを置かなくていいので、風呂場の掃除が楽なこと。
掃除が面倒な人は、とにかくなんでもぶら下げるに限るのだ。
そしてもうひとつの理由は、「何をどう工夫しても結局シャンプーは全裸で詰め替える羽目になる」という人類共通課題に対するスマートな解が、今のところこれしかないことだ。
全裸で身体を洗うのも、全裸で猫の様子をうかがうのも、全裸で鼻歌を歌うのも、さほど不格好と思って我が身を顧みたりしないが、全裸でシャンプーを詰め替えることに関してはだけは、ちょっと耐えがたいほどの悲哀に押しつぶされる。
なぜだろう。寒いからか。私がシュワちゃんじゃないからか。
全裸シャンプー詰め替えイメージ(映画『ターミネーター』より)。
その点、「詰め替えそのまま」にしてからは、だいぶ気分が朗らかだ。
中に水が入るなどのせせこましいことを気にしなくていいせいかもしれないし、手早く済むので寒くないせいかもしれない。
あるいはポンプの形がもともと結構間抜けなのが、あまり哀愁を呼びこまない構造になってるのかもしれない。
とにかく画期的に優秀だ。
体格がシュワちゃんに似ていない人で、「全裸以外のタイミングでシャンプーを詰め替える方法」をいくら考えても思いつかなかった人には、すごくおすすめのアイテムと言える。
シャンプー、コンディショナー、ボディソープの三つ分セットだとバラバラに買うより少し安い。
でもコンディショナー以外はあまり壊れないんじゃないかという気がする。