ホッケの開きが美味い、やたら美味い。
近所の「魚屋がいい方」のスーパーで買ってきては、ラップに包んで冷凍庫に放り込んでおく、ごく普通の300円くらいのホッケの干物が、焼くたびにやたらに美味い。
前から美味い食べ物であると思ってはいたものの、肉厚のホッケをしっかり火を通しつつふっくらジューシーに焼き上げるには勘が必要で、どうすれば一番簡単だろうかと、焼く前に酒を塗ってみたりみりんを塗ってみたり、はたまたフライパンで焼くのが一番いいだの、半解凍だの、色々やっていたものだ。
結局のところ、高温にしやすいプレートつきの両面焼きのグリルに買い替えて「干物」というスイッチひとつで何も考えずに焼いてもらうのが一番効果的だった。
あまりにも身も蓋もなくて寂しい気もするが、普通のホッケの開きがこんなに美味い以上は、致し方がない。
グリルは大事だし、ホッケはうまい、工夫はいらない。